メキシコ東部の熱帯雨林で、紀元前1000年ごろに建築されたとみられるマヤ文明最古で最大の建造物を発見したと、猪俣健・米アリゾナ大教授を団長とする茨城大などの国際調査団が3日付英科学誌ネイチャーに発表した。長さ約1.4キロ、幅約400メートル、高さが15メートルの土の舞台(大基壇)で祭事に使われたとみられる。「アグアダ・フェニックス遺跡」と名付けた。

調査チームの青山和夫・茨城大教授は「文明初期に大きな建造物が造られていたのは驚きで、マヤ文明の起源に迫る成果だ」と話している。

マヤ王朝が確立後の西暦250~950年に、王の権力を誇示するために高く建てられたピラミッドとは異なり、平面的な構造が特徴という。定住生活が始まって間もない時期で、大規模な建築を共同作業で造り、集団の結束を高める役割があったとみられる。



チームは2018~20年、メキシコ・タバスコ州上空を航空機で飛び、レーザーを照射して測量した。樹木で隠された構造が浮かび上がり、地上の調査で人工の建造物だと判明した。大基壇の周辺には最長6.3キロに及ぶ道路計9本や貯水池があった。採取した炭素試料の放射年代から、紀元前1000年に建築され、その後200年間にわたり増改築したと推定した。

大基壇は自然の岩盤に土を盛って造ったとみられる。土の量は300万~400万立方メートルで、延べ1千万人以上の労働力が必要だったと推定した。これだけの規模にもかかわらず、支配者の存在を示す痕跡はなく、身分差のない人々が協力して造ったらしい。

マヤ遺跡を巡っては、チームが13年に発表したグアテマラのセイバル遺跡が紀元前950年ごろの建造とされ、これまで最古だった。

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