ドアの向こうからでも感じる

冬の匂い



ドアを開ければ

遠くの山々には 雪。


足元の芝生には、

ふあっと雪が 緑の葉を包み込んで

そこは、冬の景色




澄んだ空を見上げて

息を吐くと 

その中にぼんやりと 後ろ姿。



私はといえば、

時間に遅れそうで

急いで自転車のペダルを踏み込む。



慌てていたせいで、

マフラーしかしていないから

角を一つ曲っただけで凍える指。

親指と人差し指でハンドルを挟む手は、

かじかむ。

あ、しまった。手袋…忘れた。



そんな時に ふと浮かんだの。



凍えながら自転車に乗ってる私と

氷の上で風を受けるあなたと



転んで氷まみれの

白くなったジャージと手袋と



みんな こんな風を感じているのかな。 








          (お写真お借りしました)