四大陸選手権フリー 月光
攻め続ける
と言ったショート4位
そんな中の月光は、6分間練習のリンクインから、違っていた。私には、捻挫を隠しての全日本とも 違う空気感に見えた。
出来る と信じて滑る月光。
自分を信じる 強い信念、
精神の世界がそこには あった
いつも キツくなると わずかに一瞬、浮かぶ笑みもなく、辛い表情をも 表に出さず。
全てを 内面に閉じ込めて うごめく感情を抑えながら
ピアノの根音の響きの底を感じさせる スケーティング。
アルペジオも、
風に揺らぐ木々の しなやかさのように
細やかに 弾き分けているフレーズ
それが、そのままの自分であるかのように
憑依して、
いや、同化していた。
曲そのものになっていたと言えるくらい
それも煌々と光る月では無く
悲しみも 嬉しさも
人の欲のような無常なものも
浄化してしまう
無のような空間。
透明なガラスのように
昌磨くんが透きとおってみえる。
心までも 隠さずに
丸の輪郭が滲んだように
闇の暗さに溶け
一段と 大きくみえる月が
ぼんやり見える おぼろ月夜
にじんで かすむ、昌磨くんの月光。
昌磨くんの肩先の星さえも
尾を引いていった。

