たよれる琥珀。
母であるジェリーさんとはウマがあわず、けれどよく人の話を聞き、考え、行動する頭の良い、うちの三姉妹猫の3女、琥珀。
ジェリーさんとウマがあわないのは自立し、同じくらい頭が良いからなのはよく知っていた。
ところで、メンマ♂が来てから、2日間はイライラしどおしだった長女の翡翠が、この4日間、行方不明だった。
珊瑚はまるまる一日、父母の寝室に隠れてたが、一緒にいるものだと思っていた翡翠がどこをさがしてもいない。
昨夜、帰宅し。
私の心配はピークだった。
無理矢理父母の寝室からだした珊瑚と、変なところには隠れずにいてくれた琥珀に、翡翠を呼んでとひたすら言った。
なんでいないの!?
翡翠はどこなの!?
翡翠を呼んで!
耳をすましても、翡翠の声はない。
外を探してもいない。
聞こえるのは風の強いざわめきと遠い車の音だけ。
とうとう私の口調は、猫たちを責めるように変わったのだろう。
撫でろとしつこかった琥珀と珊瑚が、すっと離れた。
ねえ琥珀、翡翠はどこなの!?知ってるんでしょ!?
目を見つめて言うと、琥珀は部屋を出て階段を降りていった。
すぐに戻った琥珀にもう一度翡翠はと言うと、また階段に。
はて。
琥珀は私に叱られると、部屋の端のタンスの箱に隠れる癖がある。
階段におりて私の怒りをやりすごすことなんて、したことはない。
戻った琥珀にもう一度翡翠はと言うとやはり階段を降りていく。
これは…私についてこいと言っているんだと確信し、階段を降りる。
琥珀は、一階と二階をつなぐ階段の真ん中で、伏せて私を待っていた。
一緒にそこに座り込み、琥珀を撫でながら翡翠を呼ぶ。
微かな返事が、一階から聞こえた。
一階に降りてもう一度呼ぶと、物置部屋からはっきりした返事が。
扉を開けると、こな部屋に隠れた上に、上へ上へと登った結果、自分では降りられなくなっている翡翠が、怯えた顔で助けてと鳴いた。
心底ホッとした。
よかった、うっかり外に逃げたんじゃなくて。
たぶんメンマ♂が嫌で滅多に行かない一階に逃げたら、母がちょうど荷物を入れたりしているところで、隙をついて入り込み。
ドアを閉められ、寒さをしのぐために上へのぼってゆき、降りられない状況で途方にくれていたのだろう。
怪我もなく、ただただ寒くて不安でお腹もすいて、か細い声しか出なくなっていたのだ。
それでも物置に粗相することさえなく、小さく怯えていたのだ。
物置から出した翡翠を部屋に連れてゆと、琥珀が撫でろと寄ってきた。
心から感謝を伝えた。
目一杯撫でた。
琥珀が教えてくれなければ、翡翠はいまだに見つからないままだったろう。
琥珀が頼れる子でよかった。
ジェリーさんとウマがあわないのは自立し、同じくらい頭が良いからなのはよく知っていた。
ところで、メンマ♂が来てから、2日間はイライラしどおしだった長女の翡翠が、この4日間、行方不明だった。
珊瑚はまるまる一日、父母の寝室に隠れてたが、一緒にいるものだと思っていた翡翠がどこをさがしてもいない。
昨夜、帰宅し。
私の心配はピークだった。
無理矢理父母の寝室からだした珊瑚と、変なところには隠れずにいてくれた琥珀に、翡翠を呼んでとひたすら言った。
なんでいないの!?
翡翠はどこなの!?
翡翠を呼んで!
耳をすましても、翡翠の声はない。
外を探してもいない。
聞こえるのは風の強いざわめきと遠い車の音だけ。
とうとう私の口調は、猫たちを責めるように変わったのだろう。
撫でろとしつこかった琥珀と珊瑚が、すっと離れた。
ねえ琥珀、翡翠はどこなの!?知ってるんでしょ!?
目を見つめて言うと、琥珀は部屋を出て階段を降りていった。
すぐに戻った琥珀にもう一度翡翠はと言うと、また階段に。
はて。
琥珀は私に叱られると、部屋の端のタンスの箱に隠れる癖がある。
階段におりて私の怒りをやりすごすことなんて、したことはない。
戻った琥珀にもう一度翡翠はと言うとやはり階段を降りていく。
これは…私についてこいと言っているんだと確信し、階段を降りる。
琥珀は、一階と二階をつなぐ階段の真ん中で、伏せて私を待っていた。
一緒にそこに座り込み、琥珀を撫でながら翡翠を呼ぶ。
微かな返事が、一階から聞こえた。
一階に降りてもう一度呼ぶと、物置部屋からはっきりした返事が。
扉を開けると、こな部屋に隠れた上に、上へ上へと登った結果、自分では降りられなくなっている翡翠が、怯えた顔で助けてと鳴いた。
心底ホッとした。
よかった、うっかり外に逃げたんじゃなくて。
たぶんメンマ♂が嫌で滅多に行かない一階に逃げたら、母がちょうど荷物を入れたりしているところで、隙をついて入り込み。
ドアを閉められ、寒さをしのぐために上へのぼってゆき、降りられない状況で途方にくれていたのだろう。
怪我もなく、ただただ寒くて不安でお腹もすいて、か細い声しか出なくなっていたのだ。
それでも物置に粗相することさえなく、小さく怯えていたのだ。
物置から出した翡翠を部屋に連れてゆと、琥珀が撫でろと寄ってきた。
心から感謝を伝えた。
目一杯撫でた。
琥珀が教えてくれなければ、翡翠はいまだに見つからないままだったろう。
琥珀が頼れる子でよかった。