しっこ

おちっこに非ず。


マイケル・ムーアの『sicko』を見た。

先週たまたまお客様と医療のありかたについて話したときに、アメリカの医療制度のあり方を問うたのだ。その時にふと思い出した、とあるアメリカドラマのエピソード。
救急隊員が、まず体調を崩した国民に聴く。
「どこの保険に入っているのか」
と。
どこにも入っていないと病人は言った。
すると。
救急隊員は顔をしかめて言うのだ。
「貧乏人が救急車呼ぶな」

心からゾッとして、それをお客様に言うと。
マイケルムーアの『sicko』も見たほうがいいねとすすめられたのだ。
ちょうど探したいDVDがあったので一緒に借りた。


救急車でさえ有料な国。
保険会社が保険金をだし渋る国。
ホワイトカラーでさえ、２～３回の入院で破産する医療制度。
治療費を払えない国民を、道端に捨てる国。
幼い少女の高熱を、保険会社の都合で病院をかえさせ、あげく死に至らしめる国。
911の医療などに携わり、結果肺や喉を壊したスタッフにも充分な医療を保証せず、反面アルカイダのテロリストには刑務所で無償で充分な医療を行なっている国。

アメリカの仮想敵国キューバでは、アメリカでは１２０ドルの薬が５セントで手にはいった。
アメリカ人にさえ医療を無償だった。
最高の医療をわけへだてなく惜しみなく与える国だった。


豊かとはなんだろう。
国はなんのためにあるのだろう。
国民はなんのためにいるのだろう。
医療とはなんだろう。
保険とは？皆保険とは？