お陰様で3月末…伯父は無事、特養に入居できました。
入居が決まってから、たくさんの手続きや準備があり、直前まで右往左往するようなことの連続でした。
伯父は自宅に居た頃、スラックスを履き、上はなんらかのブランドロゴが胸に付いた襟のある服にベストを着ていた。
袖に穴が開いてボロボロになったジャンバーは、バーバリーだった。
しかし、自宅にあった服はすべて古く(たぶん20年以上昔の物)、ほとんど襟や袖、裾が黒くなって擦り切れていたり、黄ばんだり汚れていたので、廃棄することにした。
だから、いつも買い物に行った時、セールで半額くらいになっているワニやクマや馬などのロゴがついた紳士服やパジャマを見つけたら、伯父の分を買って貯めておいた。
伯父のその半額でもちょっと高い服は、恐ろしく洗濯に弱いので、老人ホームに入居したばかりの頃は、わたしが洗濯をしていた。
しかし、コロナが流行し、頻繁に老人ホームを訪問することもやめて欲しいと言われ、結局、洗濯業者にお願いすることになって、今に至ります。
伯母の転居の時に、伯母の服を整理したけど… 半分以上は持って行くことができた。
伯母の服は、全てわたしがパシオスで購入した安価なポリエステルの服だったけど、これが本当によくタンブラー乾燥に耐えて、長持ちしてくれた。
今回もそのつもりで退去前日の昼に、老人ホームの伯父の部屋へ荷物整理に行った。
しかし…
まず、お部屋に入ると、窓は解放されマスクしていてもびっくりするほどの、尿臭。
お部屋には尿でしっとりして強烈なにおいを放つスウェットが落ちていた。
拾って買い物袋に入れて、口を結んだけど、ニオイの元はそれだけではなかった。
なぜか尿で汚れた敷布団2枚とマットレスがクローゼットに入っていたので、クローゼットに入っていた服もタオルも布団も全てが強烈な尿臭にさらされてニオイが染みついている。
下着は洗濯済みのものもビニール袋から出した時点で尿臭や漂白剤のニオイがひどく、全部破棄。
服は少しでも羊毛が混入したニットは全て縮んで子ども服のようになり、袖が1.5倍の長さになっている。
トレーナーは首と裾がフリルのようにヘロヘロ…。
柔らかくて肌触りがいいセーターとかベストとか着せたくても、これじゃムリよね…
靴下は10足くらい持たせたのに、2足しかない…。
結局、伯父の服は持っていた分の7割しか見つからず、その半分廃棄しました…
掃除しながら分別し、2時間半で不用品がゴミ袋6袋と布団袋1つになった。
特養に持っていける服はズボンが3本くらい、上も4枚、パジャマは2組。それから、バスタオルとフェイスタオル5枚づつ。
入居案内で用意しなければいけない量の半分しかない。
特養からは「今、使っているものをそのまま持ってきてください。足りないものがあれば連絡します。」と言われたけど、どう見ても足りない。
全て尿臭がするので持って帰って一度洗って、浴室乾燥機で乾かそうとしたけど、お風呂場から尿臭がするので、もう一度洗った。
洗濯済みなはずの服の尿臭が、2回洗濯しないと取れなかった。
予想以上に持っていける伯父の服が少なかったので、買い貯めていた服を出してきた。
部屋着のズボン3本とポロシャツやトレーナー4枚、パジャマ2着、靴下5足。
これでなんとか足りる!
タグを見ると、乾燥機から生き残った衣類はみんなポリエステル65~70%、綿30~35%だった。
わたしが買っておいた服も、この比率でした。
なんとか入居に必要なものの準備が整った。
新しいタオルや服に水通しをし、乾燥させ、大きいショッピングバッグに詰め込んだのは、入居当日の3時でした。
本音を言うと、片付けに入った時、特養に入ることができるようになって良かったと思った。
職員さんに教えてもらった。
この2,3日、どうやって出てきたのか、夜に伯父は廊下で這いつくばっているところを発見されているらしい。
薄暗い中、部屋からじいさんが這って出て来るとか、なんのホラー映画なの…
でも、それはトイレに行くため。
お部屋にあった簡易トイレは、上に物が置かれて使えなくなっていた。
伯父が夜にトイレに行きたくなることは職員さんたちも把握しているようだったけれど、特に夜間はトイレに誘導し介助してもらえていないようだった。
リハビリパンツをしていることも、自分に麻痺があることも忘れてしまう伯父は、トイレに行こうと立ち上がろうとしたり、動き回り、あごを打って内出血していたり、膝を擦りむいたりして、傷だらけだった。
その上での失禁と悪臭の放置。
この老人ホームは、とても楽しくて良いところだと思う。
感謝しかない。
でも、ここはそれなりに自分の事が出来て、健康な方向けで… 今の伯父には合わなくなってしまった。
「介護度が上がっても対応しています。」と言ってはいるものの、この状態を贔屓目で見ても「対応できてる」とは言わない。
やっぱり、この環境に伯父を置かれるのは絶対にイヤだ。かといって、改善してもらうのも難しい。
だったら、やっぱり転居するタイミングだったのだと思う。
準備していて良かった。
すぐに特養に相談して良かった。