特養から、現在入居している老人ホームに依頼して断られた入居前健診が、わたしの元に回ってきました。
総合病院での検査を終えて、伯父を老人ホームに送り、帰る途中…
ふと携帯を見ると、後見人の弁護士さんからの着信履歴があった。
今日は弁護士さんに特養へ見学に行ってもらい、生活相談員さんと入居手続きなどの話をしてもらうことになっていた。
入居日を決めたり、PCR検査の検体採取は前日では無いけど大丈夫か?も、確認してもらうことになっていた。
折り返しの電話をすると、仮の入居日を決めてきてくださっていた。
18日後。
PCR検査もその日程でOKとのこと。
それに向けていろんな書類を揃え、入居に必要な品物を揃え、移動手段や粗大ごみの収集を手配しなければならない。
なるべく早く特養に入居させたいけど、それらを考えたら、とてもギリギリの日程だった。
特に、この入居前診断書。
1週間後に総合病院で記入されたものを受け取り、老人ホームの訪問医に渡して、診療情報提供書と一緒に作成してもらわなければならない。
入居日までに書いてもらわなければ…
最後に、弁護士さんがわたしと同じポイントで「この特養は伯父様にピッタリだと思いました!良いところですね!」と言って下さったのが嬉しかった。
翌週、総合病院で記入済の診断書を受け取った。
先週お話をした若い医師は、2枚の診断書を作成してくれていた。
1枚は、この総合病院で検査した内容のみ記入し、老人ホームの訪問医が記入する部分には斜線を引いて、施設名など記入したもの。
もう1枚は、検査結果だけ記入してあり、老人ホームの訪問医が記入する部分は未記入のもの。
この若い先生… 本当にして欲しい事、分かってくれるし、してくれる良い先生だと思った。
そのまま、保険証などを老人ホームに返却に行き、電車に乗って、訪問医のクリニックへ向かった。
クリニックでは、記入してもらう方の診断書を渡し、診断書と診療情報提供書の作成のお願いと今までのお礼を伝えた。
伯父が入居して1年くらい経った頃、老人ホームで楽しく過ごせていたので「ここにずっと住んでいたい。最後まで住んでいたい。」と言った。
しかし、訪問医はわたしに「長くてもここに居られるのは3年くらいだと思います。この施設では看取りをしていないので、次に行く場所を準備しておいてください。」と言われた。
コロナ禍でお散歩にも行けず、クラスターでの隔離などもあったので、健康でいられる期間はやや短くなったが、概ね入居してから2年半での退去となる。
伯父が体調を崩してすぐに行き先が見つかったのは、あの時のあの言葉があったからだと思う。
高齢者について知らない私はあの言葉があったから、準備しなくちゃいけないと気づけたんだと思う。
それについても、お礼を言った。
すると「奥様がいなくなられてから、ガタガタと体調を崩されましたね。今回、特養に移動して、新しい環境になることもあるので、体調を崩されなければいいのですが…」と言われた。
それも考えました。
折角、入居できたのに…という話は、よく聞きます。
伯父も、伯母のようにあっという間に寝たきりになってしまうかもしれなせん。
しかし、遅かれ早かれそうなるのであらば、今がタイミングなんだと思います。と伝えた。
どちらに転ぶかわからないけど、でも、わたしは伯父の終の棲家は、あの特養がいいと思ったんだ。
これから過ごしやすい季節だから、森の中の見晴らしのいいあの特養のベランダや庭で、風や雨や陽の光を感じ、鳥の声を聞いてゆっくりと時間を過ごして欲しい。