伯父の特養入居させることと同時に、自宅にある伯父の工芸品の整理と寄贈先探すのが私に課せられた任務です。

 

10月下旬の第1回目の調査で博物館の職員さんに来てもらい、職員さん主導で全体の量を把握するはずが…

あまりの多さにリビングと寝室とサンルーフの一部の写真を撮るだけで、朝の9時半から夕方5時までかかって、全貌はわからなかった。

 

第2回目の調査は、11月の中旬に2年前に約束していた博物館の方が引き取りに来てくださって、寄贈第一弾を運び出した。

当日、別の分野の専門家の学芸員さんや大学教授の方が数名いらっしゃって、みなさんであちこち捜索して頂いて、ご自分の専門の分野の工芸品の中で寄贈を希望するものがあれば、集めて写真を撮ってリストを作る。という作業で、結局、朝から夜までかかった。

男性も多かったので、手が届かなかった高い棚にあるもは全て下ろしてもらって、なんとなく全体量や残りの作業量を把握することができました。

 

その日に寄贈できるものは梱包し、ワゴン1台ぎゅうぎゅうに詰めて持って行ってもらったのに、玄関前で車を見送って、家の中に戻って、周りを見渡したけど…

 

全く減った感じがしない。

 

果てしないわ…チーン

 

 

第3回目の調査は、12月中旬に上の娘の仕事が休みだったので、日給を支払い、昼ごはんに寿司をごちそうする約束で手伝いに来てもらった。

 

9時半に伯父の家に到着した。

博物館の職員さんと今日の作業計画などを打ち合わせている時に、気が付いた。

 

今日、まだゴミ収集に来てなくない?

 

相当な量の不用品を捨て、それなりにスペースはできたけど、基本はホコリに埋もれ、モノに溢れたゴミ屋敷である。

至る所に工芸品と一緒に不用品やゴミがあり、それをゴミ袋に詰めていたら、すでに8袋溜まっていた。

今日も何袋か出るだろう。

作業スペースを確保したいので、今あるゴミ袋だけでも出したかった。

 

裏に住んでる伯母の妹さんにお願いして出してもらうことも考えたが、高齢なのでお願いするわけにいかないし、他にも木枠や流木などもあるので、一度、役所に電話をし、管轄の清掃事務所を教えてもらい、そちらに電話をして、日にち指定で有料でもいいので個別にゴミ収集に来てもらえないか聞いてみた。

ゴミ屋敷掃除であることと、伯父宅に行くには片道1時間半かかり、なかなか行かないことを伝えたが、「そういうサービスはしていないので、10袋程度であれば通常のごみの日に出してください。シールを貼らなくてもいいです。前日に出してもらってもいいです。」と言われた。

 

いやいや、ゴミ集積所は住宅街のアパートの前で、ネットも無いし、ここに前の日からゴミ袋を積むのは無理でしょ?と思って諦めていた。

 

 

が!その日は、ごみの収集日で、まだ来ていない!!!

 

 

急いでゴミ集積所にごみ袋を8袋出した。

本当は詰めれば4袋くらいになるんだけど、重くなると運ぶのが大変だから、そんなにパンパンには詰めていなかった。

 

収集車が来たので、木枠も回収してもらえないか聞くために声を掛けた。

 

すると…

 

外見で人を判断してはいけないと重々承知しているけど、

金髪モヒカンミラーサングラスの回収の方がいきなり

 

「これ!!

こんなに出したのオタク!?」と怒鳴った。

 

「はい。清掃事務所に電話をしたら、10袋くらいならごみの日に出してください。っていわれたん…」

 

「その電話に出た人の名前は!なんて名前のやつだよ!

1軒3袋までだよ!それ以上は申し込みをしてシールを貼らないとだめだよ!だめ!!

あんたらのゴミは収集しないからなっ!!」

 

と大声で怒鳴って、本当に置いたまま次の集積所に行ってしまった。

「次からはちゃんと連絡してください。」とかじゃなくて、本当にマルっと置いて行かれた。

 

一瞬「電話に出た人の名前は?」って小学生かよっ!!ムカムカ

そういうルールを知ってるから清掃事務所に電話したら、ごみの日に出してくださいと指示を受けたのに…とあっけに取られた。

 

が、そんな恫喝に呆然としていられない。

そこには、わたしたちが出す前に、他のお宅のゴミが出されていた。

それを掘り起こして「これは持って行ってください!!」と収集車に放り込んだ。

 

更にうちのゴミ袋を3袋掴んで、移動する収集車をダッシュで追いかけた。

 

「さっき、3袋回収しただろ!もうだめだめっ!!」と言われたけど

 

 

3袋持ってって!

さっきのは、

よそのお宅の!

こっちがうちの

3袋っ!!!

 

 

と冷静に押し付けました。

 

 

そして、ゴミ収集車は向かいのマンション集積所で、普通に10袋以上のゴミを回収していきました。

 

声をかけなければ、持って行ったのかな?

 

腹立つ…

 

 

上の娘は回収の方がわたしに怒鳴ってるのを見て、私を心配するより

「あーあ。あの人…うちの母さんに歯向かってるよ。怖ぇー!命、無くなるよ?」と思ったと、お昼ごはんのお寿司を博物館の職員さんと3人でやけ食いしている時に言っていた。

 

上の娘の私のイメージどうなってるんだろ?滝汗

 

その日も、お昼を挟んで伯父の工芸品を、箱や棚から出してきて、写真を撮って、分類してまとめて…

日暮れまでせっせと作業をして、あと1、2回でこの作業も終わるかな?という目途がつくほどすすんだ。

 

次は年明けに日程調整をして作業するけど、今年度内になんとか調査を終わらせ、寄贈の準備をしたい。

そして、輸送費の調達もしなくては…。

寄贈を希望してる博物館があっても、梱包や輸送にかかる費用の調整が難しくて二の足を踏むと聞いた。

 

先月運び出した際もガソリン代、高速代、梱包材、職員の日給や出張手当など合わせたら10万円はかかっているはず。

その他にも寄贈の事務手続きなどがある。

伯父が「博物館に寄贈したい」と口走ったために、手間もお金もかかってしまって、感謝よりも申し訳なさを感じます。

 

 

でも、伯父の工芸品は本当に繊細で、ゴミにしてしまうのは勿体ない、ただ、それを運び出すのにどれだけお金も労力もかかるだろう…。チーン

貰い手が見つからない場合は、期限を決めて処分するしかないと思います。

 

そして、これからゴミ袋が持ち上がらない重さになっても、3袋に収めようと思います!