ケアマネさんから電話が来た。

いつものようにケアプランの確認をするため、老人ホームに来ていただきたい。とのことだった。

 

伯父に会うのも何か月ぶりだし、伯母とは年末の健康診断から会っていない。

 

実は、わたしがコロナに感染して入院していたGWに、老人ホームから電話が来た。

「伯母様が転倒した時に、手の甲を大きく切ってしまいました。縫う必要があるかもしれません。姪っ子さん、これから病院へ連れて連れていけますか?」とのことだった。

 

申し訳ない…

入院中なのでダメです。

 

それが日曜日だったので、ちゃんと処置ができず、翌日にも連れて行かなくちゃいけなくなり、伯母が傷を触ってしまって、また開いてしまったので、3日後にまた病院に連れて行かなくちゃいけなかったようで…

わたしが動けないため、何度も伯母を病院に連れて行ってもらうことになった。

ずっとなんの連絡も無かったのに、こういう時に限ってこんなことが起きるよね。

だから、伯母の手のことも気になっていた。

 

体調を整えて、指定された日時に老人ホームへ行った。

前日に「トイレットペーパーとティッシュペーパーが無いです。」とLINEが来たので、また次はいつ行けるかわからないから、2パックずつ買い、両手にぶら下げて行った。

 

久しぶりに会う伯父は「よう!久しぶり!」と私に挨拶したけど、わたしを分かってるのかな?

前回会った時から半年も経ってないけど、なんとか歩いているがヨボヨボしてる。

 

年末に健康診断に連れて行った時、自分の体がどこまで動くか理解できず、スタスタひょいひょい歩いて足元が危なっかしく、タクシーに乗る時に「段差があるから気を付けて」と声をかけると「はーい!」と返事をしながら植え込みに倒れ込んでいった伯父である。

もう足があまり上がらず、摺り足で歩いている様子に、やっぱり90歳とは、そういう年齢なんだと思い知らされる。

 

ふっくらしたようにもみえるが、浮腫んでいるようにも見えるし、皮膚の色もくすんで見える。

最近また「病気が治ったら、ここから退院する。」と言う妄想がぶり返しているらしい。

 

ケアマネさんが先日、ホームの定期検査でした血液検査の結果を訪問医から報告したいと電話をかけて下さった。

他は大丈夫だったが、前立腺の腫瘍マーカーが高かったらしい。

がんほどではなく、前立腺肥大でもこれくらいの数値になる。とのことだった。

わたしが関わるようになった時には既に、前立腺のお薬を飲んでいるけど、それでも腫瘍マーカーは上がるのかな?

訪問医は、今、何らかの追加検査をすることはしないが、ホームの定期検査で経過観察するとのことだった。

「でも、90歳にしては、ふたりともとても元気です!」と言われた。

 

やっぱり、上司や部下とか人間関係で悩んだり、満員電車の通勤をしたり、お金の心配をせずに好きなように生活できると、人はこんなに長生きできるんだな。

 

本人たちはいいけど…わたしはボロボロだよ。

 

提示されたケアプランを見て、久しぶりに伯父自身に署名をしてもらった。

達筆だった伯父… よろよろと苗字を書いたけど、自分の名前の文字を忘れていた。

もし、手紙を書いたり、絵を描いたりしたかったら、道具を差し入れるよ?と言うと、「もう何もしたくない」と言っていた。

それから、保佐人だった弁護士さんが、後見人に区分が変更になったことを伝えた。

伯父の衰えは顕著だった。

 

 

同席していた老人ホームのマネージャーさんに伯母の通院のお礼を言い、伯母の様子を尋ねると、伯母を連れてきてくれた。

この日は、目が覚めている日で目がクリクリしてて、ずっと笑顔だった。

何より自分で歩いていた。

年末の健康診断の辺りは、慣れない移動もあったし、血圧が高かったからしんどかったのだと思う。

年明けには車椅子で移動し、食事も食べさせてもらっていたらしいが、血圧のお薬を変えてもらって、減塩食にしてもらったから、少し動けるようになったのだろうか?

入れ歯を新しく作ってもらって、ちゃんと食事が摂れるようになったからだろうか?

 

マネージャーさんによれば…

最近は近くに車椅子の方がいると、車椅子を押してしまうのだそうだ。

それで「押さないでよ!」と怒られるんだけど、押さずにはいられないらしい。

伯母らしい…

 

伯父も伯母も少し汚れた感じの服とマスクをしていたから、新しいのを持ってこようかとマネージャーに聞いたけど「足りてます」とのことだった。

そこは、特に突っ込まず、お任せする身なので「不足があればいつでも持ってきますので、言ってください。よろしくお願いします。」と言い帰ってきた。

 

なかなか面会できないけど、結構、ふたりの様子に波があるのよね…。

次は、どんな感じかな?