伯父の手術当日。

 

私は仕事だった。

朝イチの手術だったが、母たちと義妹さんの3人が付き添った。
そして、手術が終わったら義妹さんが病院に残り、、

母とカズちゃん伯母さんの二人は親族として、
地域包括支援センターへ行ったらしい。

そこで聞いたのは…

伯母が認知症になって関わるようになってから、

センターの皆さんは、伯父のことも気にかけてくれていたこと。

伯父が詐欺被害にあっていたこと。
伯母の預金を下ろそうとして、区の福祉課に通報されたこと。
身寄りがないということで、役所が成年後見人をつけたこと。

兄弟姉妹のことは、一切聞いていない事。
自転車に乗ってる認知症の老人としてこの辺りでは有名なこと。


もう、母もカズちゃん伯母さんも その話を聞いて ぐったり。

そして、怒りが込み上げてきたらしい。

数年前に身内に送られてきた伯父の半生を綴った、薄い冊子は、

結局、出版詐欺だったから。
そして、伯母の預金に手を付けたということは、自分の預金は
ゼロになってしまったということだから。

90歳近くで、預金ゼロなのである!!!

そんな話を聞いて、

よく おばあさんたち、その場で卒倒しなかったな…。

後で分かったけど、

成年後見人が少しは取り戻してくれていた。

が、年金では生活できないため、それもすぐに

無くなりそうな金額。


伯父が入院前に言っていた
「弁護士に言えばいくらでも持ってきてくれるんですよ。」
って言葉は嘘ではないけど…
いや、「いくらでも」は完全に嘘だけど…
そういうことだった。
伯父の財産は全て後見人に管理されている。

 

伯父はそれを妹たちに知られたくなかったんだね。


あの尿臭立ち込めるゴミ屋敷も隠したかったから、

何年も前から、母たちが遊びに行っても、

家に上げず、伯母を家に置いて、

外に食事に出かけていたんだね。

 

この伯父のプライドというか、よく見せたい気持ちが、

この後いろんなことをすすめる上で、障壁になるという

前フリです。