昨日はカートのオープンレースでミルトンキーンズ遠征だった。結果から言うと、29台出走中、2位で初の表彰台だった。たかが草レースだが、一丁前に小さなポウディウムに立って小さなトロフィーをもらった。ミルトンキーンズのサーキットはこれまでに何度か走ってきたサンダウンやレイクサイドと比べて、より本格的なサーキットで人気も高いだけあって、初めは少々緊張気味であった。
特に、予選が始まったころは小雨がちらついており、一部の路面がハーフウェットと言った状況で、スピン車が続出していた。カートは後ろにエンジンが2発ミッドシップで乗っているため、限界を超えるといとも簡単にスピンしてしまう。ましてやスリックタイヤでコーナーの途中に急に路面の濡れた部分が出現するので、かなり慎重に行くしかなかった。
結局、予選は12位。本選は雨もすっかり上がり、路面はドライコンディション。目標である5位以内を目指すのであれば、最低でも7台抜かなければならない。頭の中でざっくりとストーリーを描いてみる。大きなミスをすれば、一発でいくつも順位を失う。かといって慎重に行き過ぎると、前回のサンダウンのように追い越しで手間取りすぎて、遅い車に何周も付き合わされて順位を上げられないという状況に陥る。安全マージンは残しつつも、思い切った攻めをしかけようと心に決めていた。
今回、何が良かったかと言うと、シナリオをしっかり描いておいたことだろう。予選中にどこが抜きどころかは大体把握しておいた。前走車のスピードと拮抗している場合は無理に抜くぐらいなら、ミスする場所を初めから予測して、その時用のラインを選んでおく。拮抗していて、しかもミスが少ない場合は、安全にインを突けるコーナーを予め決めておいた。
2年前にカートを始めて半年くらい経ったころ、レース中に他車に追突され肋骨を折って1年ほど出走できなかった。復帰後は周囲との接触を恐れる余り、追い越しに対して極度にナーバスになり、泣かず飛ばずの結果が続いていただけに、今回で少し吹っ切れたような気がした。たまたま参加者のレベルが低かったのかもしれないが、自信に繋がったのは確かだし、運転やレースの組み立てにイメージトレーニングが非常に重要であることを確信した。もっと速くなるための課題も満載だ。次回のレースが待ちきれない。