今日は少しヨガ哲学のお話をしますニコニコ

ヨガ哲学って言われてもピンとこない方が殆どかと思いますが
いつもと趣向を変えて読んでいただけたらと思いますキラキラ

ヨガ哲学の本の中に、私の好きな小話が出てくるのですが、簡単にご紹介します。
(長くなるので省略している部分があります)

天人の住む天界に、ナーダラと呼ばれる大仙人がいる。
このナーダラというのは、あらゆる世界を経巡っている仙人で、ときにはわれわれ人間がどんなふうにくらしているかをみるために、この地上にもやって来る。

ある日彼が森の中を通りかかると、あまりにも長い間瞑想していたために、全身がびっしり蟻塚で覆われてしまったヨーギーに出会った。
そのヨーギーがナーダラに
『ナーダラ様、どこへ行かれるのですか?』
『天界へ。シヴァ神の御許へ。』
『ああ、では一つお願いしたい事があるのですが。私があと何回生まれ変わって瞑想を続けなければならないか、主から聞き出してはいただけないでしょうか?私はずいぶん長い間、ここでこうして座り続けているのです。ですから、どうぞよろしくお願いします。』
『いいとも。』

何マイルか先へ行くと、ナーダラはまた別の人間に出会った。
こちらは喜々として跳んだりはねたりしながら、
『こんにちは、ナーダラ様!
どちらへいらっしゃるのですか?』
『天界だ。』
『わぁ、いいなぁ。じゃぁ、あとどれくらいの間、私がここでこうやっていなければならないか、調べてきてはもらえませんか?』
『いいとも、そうしよう。』

それから何年かが過ぎて、ナーダラはまた前とおなじ道を通りかかった。すると、またあの1人目の男に出会った。彼はナーダラを認めて
『ナーダラ様、今日まであなたから何の御返事もいただけませんでしたが、天界へは行かれたのですが?主は何とおっしゃっていましたか?』
『主に聞いてみたのだが、おまえはあと四回の生まれ変わりが必要とのことだった。』
『えっ、あと四回も!これだけ待ったのにまだ足りないのですか?』
そう言うと彼は泣きじゃくり始めた。

ナーダラはもう1人の男のところへ行った。すると彼も、いまだに歌ったり踊ったりしていた。
『ナーダラ様、どうでした?私のこと、何かわかりましたか?』
『ああ。そこに木があるだろう?その木の葉の数がかぞえられるかい?』
『もちろん。それくらいの根気なら私にだってありますよ。今すぐ数えてみましょうか?』
『いやいや、ゆっくりやればいい。』
『ところで、それと私の質問と何か関係があるのですか?』
『ああ、シヴァ神は、おまえはあの木の葉の数と同じだけ生まれ変わらねばならないと言っておられた。』
『おお、それだけでいいんですか?じゃぁ少なくとも限りがあるわけだ。さぁこれでどこで終わるかわかったぞ。よかった、それならすぐにやってしまえる。神様、ありがとうございました!あなたは、この森にあるすべての木の葉の数だけ、とはおっしゃらなかった。』

そのとき天から美しい駕籠が降りてきて、その御者が言った。
『どうぞお乗りください。シヴァ神がこの乗り物をあなたの為に遣わされました。』
『私のために?私に今すぐ天界へ来いとおっしゃるのですか?』
『そうです。』
『でも、私は何度も生まれ変わらねばならないと、たった今ナーダラ様がおっしゃったばかりてすが...』
『そのとおりです。しかしあなたは、もうとっくにそのつもりになり、喜んでそれをしようとしておられました。ですからあなたはもう待つ必要はありません。さあ参りましょう。』
『では、あの人はどうなるのですか?』
『彼はたった四回の生まれ変わりに対してさえ、心の準備ができていません。彼にはあのようにさせておきましょう』

★以上、「インテグラル•ヨーガ」スワミ•サッチダーナンダ著
より抜粋いたしました。

皆さんはこのお話しを読んでみてどう感じましたかはてなマーク

私がはじめてこの話を読んだのはロサンゼルスへヨガの勉強に来てすこし経ったときです。

はじめて読んだときは自分が蟻塚の人か、歌ってる人かどちらかに例えるならば間違いなく今の私は蟻塚の人だろうなぁと感じましたかお

ロサンゼルスで落ち込んで日本に帰りたいと嘆いていた時の私は蟻塚の人だったけど、
その後立ち直り、前へ進もうと勉強やトレーニングに励んでいる時は、少しは歌ってる人に近づけていたと思いますクローバー

日々、日常生活をおくっていれば元気が出ない日や落ち込むときがきっと誰でもあります。
そんな時ちょっとこのお話しを思い出したら、今の辛い状況を
くよくよ考えるより、その先にある楽しい事に向けて前に進んだ方がずっといい!と感じるのではないでしょうかアップ

この話に例えるなら、私は日々
歌って踊ってる人に近づこうと努力中です音譜

難しいですけどねにひひ