こんばんわ。

らんです。



GWが終わりましたね。

ぼちぼちと

日常生活に戻っていきましょう照れ



GW後半

私は読書三昧でした📕

同じ言葉に

たまたま2度出会いました。

きっと今の私に必要な言葉です。


詩人キースによる

『ネガティブ・ケイパビリティ』

という言葉です。


こちらの本で

詳しく紹介されていました。


この本の中で

『ネガティブ・ケイパビリティ』の定義は

どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力

性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力

としています。


今の世の中は

『ポジティブ・ケイパビリティ』

問題が生じたとき、的確かつ迅速に対処する能力

が求められます。

けれど実際のところ

私たちの社会や生活において

すぐに解決できることよりも

どうにもならない状況の方が

多いのではないでしょうか。


そのような状況におかれたとき

私たちの脳は

とにかく

なんでも分かろうとします。

分からないものがあると

不安で仕方がないからです。

そして

不安から逃れるために

性急に答えを出そうとすると

表層の問題のみをとらえて

深層にある本当の問題からは

遠のいてしまいます。


そのような拙速な理解ではなく

謎を謎として興味を抱いたまま

宙ぶらりんの

どうしようもない状態を

耐え抜く力が

ネガティブ・ケイパビリティです。


著者、帚木蓬生さんは

不登校について

以下のように書いていました。


不登校というのは、本人が選びとった避難所です。そこを追い立てるのは、天災で避難所に逃げ込んだ人々を追い出すのと同じなのです。せっかくの避難所ですから、本人に折り合いがつくまで、とどまってもらうのが一番です。そのうち空模様を見て出ていくかもしれませんし、他のもっとよい避難所を見つけて移っていくかもしれません。
 このとき本人が発揮しているのは、まさしくネガティブ・ケイパビリティと言っていいでしょう。どうにもならない状況を耐えている姿です。
 となれば、親も同じようにネガティブ・ケイパビリティを持つ必要があります。わが子が折り合いをつけて進む道を見出だす時がくるまで、宙ぶらりんの日々を、不可思議さと神秘さに興味津々の眼を注ぎつつ、耐えていくべきです。


さらに

スクールカウンセラーをしている

臨床心理士の方からの手紙を

紹介しています。


 学校現場は、すぐに解決できない問題だらけかもしれません。したがって、教育者には問題解決能力があること以上に、性急に問題を解決してしまわない能力、すなわち「ネガティブ・ケイパビリティ」があるかどうかが重要になってきます。
 そして、私たちだけでなく子供たちにも、問題解決能力(ポジティブ・ケイパビリティ)だけでなく、この「どうしても解決しないときにも、持ちこたえていくことができる能力(ネガティブ・ケイパビリティ)」を培ってやる、こんな視点も重要かもしれません。
 解決すること、答えを早く出すこと、それだけが能力ではない。解決しなくても、訳が分からなくても、持ちこたえていく。消極的(ネガティブ)に見えても、実際には、この人生態度には大きなパワーが秘められています。
 どうにもならないように見える問題も、持ちこたえていくうちに、落ち着くところに落ち着き、解決していく。人間には底知れぬ「知恵」が備わっていますから、持ちこたえていけば、いつか、そんな日が来ます。
「すぐには解決できなくても、なんとか持ちこたえていける。それは、実は能力のひとつなんだよ」ということを、子供にも教えてやる必要があるのではないかと思います。


不登校は

子どもはもちろん

親も

とても苦しいです。

苦しんでる子どもの姿を見ると

心が潰れそうになります。

それなのに

子どもの将来が全く見えないことが

不安でたまらなくて

子どもを責める気持ちさえ

出てきてしまうことがあります。

自分のことが

大嫌いになります。


逃げたくても逃げられない。

どうにも対処しようのない事態。

そんなとき

『ネガティブ・ケイパビリティ』

という考え方を知っていると

不安で真っ暗だった心に

一筋の光が射してきます。


今はどうにもならないけど

持ちこたえていけば

そのうちなんとかなる。

ゲーム三昧の日々でも

子どもは苦しんで悩んで

自分の内面と向き合っている。

悔やんで泣いてばかりの日々でも

私は苦しんで悩んで

自分の内面と向き合っている。

こんなにも苦しい時期を

なんとか持ちこたえてきた

という経験は

これからの人生で

子どもと私とを

支えてくれるんではないか

そう思わせてくれます。



帚木蓬生さんは

このようにも伝えています。


 ヒトは誰も見ていないところでは苦しみに耐えられません。ちゃんと見守っている目があると、耐えられるものです。


どうにもならない状況に

耐えてがんばっている子どもを

しっかりと見守る。

いつか折り合いをつけて

進むべき道を見つけると

信じる。

とても苦しいことだけど

これが

不登校の親にできる

ネガティブ・ケイパビリティの姿勢

なのかなと思いました。



この本の中では

教育だけじゃなく

芸術、戦争についても

ネガティブ・ケイパビリティ

を取り入れて

考察されています。

とても興味深い内容で

有意義なGWを過ごせましたニコニコ




ブログを訪ねていただいた皆様
いつもありがとうございます。

それではまた照れ