こんにちは。
らんです。
先日
天気がよかったので散歩に出たら
後ろから
タッタッタッタッと
走る足音が聞こえてきました。
その音が近づくほど
だんだん落ち着かなくなってきて
背中一面を針で刺されたかのように
チクチクしてきて
ぱっと振り返りました。
後ろでランニングしていたおじさんが
私の横を通りすぎていきました。
…よかった。
ホッと息をつきました。
実はこれ
私のトラウマなんです。
今日のお話は
私が若い頃
痴漢に襲われたときの話です。
苦手な方はスルーしてください。
大学生のとき
実験が長引いて帰りが遅くなりました。
夜の11時くらいに
街灯がほとんどない夜道を歩いてました。
そこは痴漢がでるという噂はあったけど
痴漢はきれいな女の人を狙うもの。
まさか
色気のない自分が痴漢に会うなんてって
完全に油断してました。
でも痴漢は
女でさえあればいい。
しばらくすると
後ろから
タッタッタッタッと
足音が聞こえてきました。
なんだろうと振り返ったら
遠くの方から
若い男の人らしき人が走ってくる。
その段階でも
痴漢だとは思ってなくて
あまり気にせずに
また前を向いて歩いていたら
だんだん足音が近づいてきて
次の瞬間
ガバッと後ろから抱きつかれました。
耳元で
「…やらせて。」
って囁かれて
草むらに連れ込まれそうになりました。
…えっ⁉
頭が真っ白になりました。
なにが起こってる?
私、どうした?
激しい衝撃から
痴漢に襲われたというよりも
なぜか
刺されてないのに
刺されたかも
という感覚になりました。
近くのアパートの方に向かって
「助けてー!」
って叫びました。
でも
どうしても大きい声が出ない。
傘を持っていたから
ぶっ叩いてやろうともがいたけど
羽交い締めにされて
身動き取れない。
しばらく抵抗して
もうここまでかと
あきらめかけたとき
前方から
原付バイクに乗ったお姉さんが
通りかかりました。
痴漢は
私を拘束してた腕をほどいて
暗闇に逃げていきました。
原付のお姉さんは
そのまま通りすぎていきました。
私はその場から走って逃げました。
振り返ると
遠くにまだ痴漢の姿が見えたので
「ふざけんな、バカ!」
と叫びました。
痴漢が
また追いかけてこようとしたので
猛ダッシュで逃げました。
一人暮らししてたアパートに
転がり込むようにたどり着いて
鍵をかけました。
もしかしたら
痴漢が近くにいるかもしれない。
すぐに明かりをつけると
部屋がばれてしまうかもしれないから
明かりはつけず
暗い玄関にうずくまりました。
このとき
ようやく我に返って
怖いという感情がやってきて
1人ガタガタ震えてました。
…
どれくらいそうしていたのか。
鍵を開ける音がして
当時付き合っていた今のだんなが
入ってきました。
「どうした?」
私の様子に気づいただんなに
「…痴漢に襲われた。」
事の次第を話しました。
本当は警察に通報するべきだったけど
大事になるのが怖かったこと
変な噂が広がるのが嫌だったので
だんなに話しただけでした。
それからは
もう2度と
1人で夜道は歩かないようになりました。
実験で遅くなったときは
大学に泊まり込んで早朝帰る。
どうしても夜帰るときは
自転車を借りて帰る。
あれから
20年以上経ちましたが
今でも
夜道は1人で歩けないし
明るい日中でも
後ろから誰かが近づいてくると
背中の毛が全て逆立っているのか
チクチクして落ち着きません。
不自然に振り返って
後ろから来る人をびっくりさせたことも
1度や2度ではありません。
この話を読んで
自業自得だと思いますか?
痴漢がでるかもしれない道を
若い女の子1人で歩くなんて。
警戒心が足りない。
私はずっとそう思ってました。
私が浅はかだったから
こうなってしまったのも仕方がない。
私が悪いんだから。
でも
本当にそうなのかな?って
最近思うようになりました。
痴漢がでるかもしれない道を
歩いた私が
本当に悪いの?
今でもトラウマが消えないのは
私のせいなの?
…ちょっと待って。
それは違うでしょ。
どうして
男の人より力が弱いってだけで
暗い道を歩いちゃいけないの?
自分の欲求を満たすためなら
人を傷つけることは厭わない。
相手の気持ちなんてお構いなしで
力ずくでねじふせる。
ばれなきゃなにやってもいい。
悲しいけど
そういう人が世の中にはいて
たまたま
そういう人と出会ってしまっただけ。
悪いのはその人で
私はなにも悪いことしてない。
何十年経っても
いまだに心の傷が癒えてない。
そんな自分を
責める必要ってどこにある?
この経験を踏まえて
2度とこんな目に合わないように
これから先の対策を考える。
それは必要なことだけど
その場に居合わせてしまった
自分を責めるのは
あまりにもかわいそう。
外野からなにを言われたとしても
私だけは
私の心をしっかり守ってあげて。
自業自得だなんて思わないで。
今回
なんでこの話を書いたのか。
それは
いじめの後遺症に
今でも苦しんでいる人。
その人の心が
とても悲しかったから。
あのときの私の気持ちと
どこかで共鳴したのかもしれない。
いじめも
痴漢と同じ。
相手を攻撃することで
勝手な価値観で見下すことで
自分の方が上だと
勘違いして
自分の承認欲求を満たす。
そのためなら
人の気持ちなんてお構いなし。
バレないように陰でこそこそ。
バレたら
反省したふりして
陰で同じことを繰り返す。
悪いのはそんな人たちで
あなたは
なにも悪くない。
『いじめられる側にも問題がある』
そんな言葉を聞くけれど。
そんな言葉
信じなくていいから。
外野からなにを言われたとしても
あなただけは
あなたの心をしっかり守ってあげて。
自業自得だなんて思わないで。
いまだに
そのときの記憶が消せなくて
いつまでも立ち止まったまま。
そんなの当たり前だよ。
それだけ傷ついたんだから。
そんな自分を
責めなくていいよ。
あなたは
なんにも悪くない。
ブログをたずねてくださった皆さま
ありがとうございます。
それではまた。