中原の虹 (1) (講談社文庫)/浅田 次郎

¥660
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読了まで随分時間が掛かってしまった。
途中何度放り投げようと思ったことか。
中国古典のいわゆる伝記ものは、
その人物の一代記からほぼそれることなく編まれていく。
この作品は、数多の群像全てが主人公であり、
あざなえる縄のごとく章を構成している。
時としてそれが全編を分かりやすくもするし、
勢いを削ぐこともある。
自分にとって、それはどちらかといえば苦痛だった。
しかし、中原の虹4巻ではそれまでの拡散続けてきた
人物史が一気に邂逅を見せる。
壮大な歴史の中でそれぞれが運命を背負い精一杯生きている。
運命に拘っても逆らっても、どちらが良いも悪いも無い。
作品に登場直後に張作リンに撃たれるいわば端役までもが
血の通った歴史の構成人として瑞々しく描かれている。
西大后をはじめとする主役達と
その端役の命の意味、重みはなんら変わらない。
とてつもない小説だった。
本書は【蒼穹の昴】の完全なる後編である。
全8巻の大河歴史小説として捉えられるべきであろう。
この小説に因む北京ツアーが人気だったとか・・・。
この小説を読む読まないで北京の旅の価値が
大きく変わるだろうな。
北京の胡同で子供時代の春児に
紫禁城では太后、文秀に会えそうだし、
奉天では白虎張が、
『何しに来やがった!この東洋鬼が!』
と迎えてくれそうだ。

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読了まで随分時間が掛かってしまった。
途中何度放り投げようと思ったことか。
中国古典のいわゆる伝記ものは、
その人物の一代記からほぼそれることなく編まれていく。
この作品は、数多の群像全てが主人公であり、
あざなえる縄のごとく章を構成している。
時としてそれが全編を分かりやすくもするし、
勢いを削ぐこともある。
自分にとって、それはどちらかといえば苦痛だった。
しかし、中原の虹4巻ではそれまでの拡散続けてきた
人物史が一気に邂逅を見せる。
壮大な歴史の中でそれぞれが運命を背負い精一杯生きている。
運命に拘っても逆らっても、どちらが良いも悪いも無い。
作品に登場直後に張作リンに撃たれるいわば端役までもが
血の通った歴史の構成人として瑞々しく描かれている。
西大后をはじめとする主役達と
その端役の命の意味、重みはなんら変わらない。
とてつもない小説だった。
本書は【蒼穹の昴】の完全なる後編である。
全8巻の大河歴史小説として捉えられるべきであろう。
この小説に因む北京ツアーが人気だったとか・・・。
この小説を読む読まないで北京の旅の価値が
大きく変わるだろうな。
北京の胡同で子供時代の春児に
紫禁城では太后、文秀に会えそうだし、
奉天では白虎張が、
『何しに来やがった!この東洋鬼が!』
と迎えてくれそうだ。