育児書を読むのがわりと好きなのですが、
この有名な「子どもへのまなざし」を読んだので、
心に留めておきたいことを書きます。
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著者は児童精神科医の佐々木正美先生。
ページ数も多く、論文も引用しているので、読むのは大変なのですが、
語り口調で書かれているので、
読みやすいと思います。
大事なことは何回も出てくるので、
それも分かりやすいです。
ただ、昔と今とを比べる節が多く、
昔は人との繋がりがあったから、
不登校や虐待なんてなかった、
というのが、私的には本当かな?と
思ってしまいました。
そういうのを専門に研究されているようなので、昔のことはともかく、
乳幼児期の子どもへの接し方が、
後々大人になるまでの人格形成に影響するというのは、
とても説得力がありました。
以下、箇条書きします。
乳児期から幼児期前半までは、
子どもが要望することは十分にやらせる。
抱っこと泣かれたら抱っこして、
おんもと言われたらおんもに行って…
そうすることで、人を信頼することができる。
自分の望みを、親や周りの人から十分に満たしてもらえたという実感が必要。(安定した依存経験)
人を信頼することで、後々自分を信頼でき、一人でも色んなことができるようになる。
それができないと、幼稚園の先生にいつまでもくっついていたり、
気を引かせようとわざと意地悪したり、
駄々をこねるようになったりする。
自律と他律。
他律は強制と同じ。
例えばトイトレで、「出るまで座ってなさい」というのはいけない。
自律できるようにする声かけを、親がする。
「いつかできるまで待ってるね」
子どものタイミングで、やりたいことをやらせる。
過保護はたくさんしてもオッケーで、
過干渉はダメ。
過保護というのは、子どもがやりたいことをやらせることで、
過干渉は、子どもがやろうとしていることを先にやろうとすること。
過剰な期待は虐待と同じ。
学ばせるにしろ、発達のことにしろ、
結果を求めてはいけない。
幼児期前半は、しつけを通して自分の衝動や感情を自分でコントロールできるようになる時期(自律)
後半は、自分から色んなことをやってみたいという意欲が出る。
自発性、主体性の確率。
だだをこねた時に、最もいけないのは、
散々叱った上に根負けして譲ってしまうこと。
諭しておしまいにできれば一番いいが、
叱って譲らないのがよく、
叱らずに譲るでもまだよい。
幼児期後半からは友達が大事。
友達と遊ぶことで色んな経験もできるし、
自分で何かをやろうとすることができる。
何より、他人と比較して自分というものが分かってくる(小学校以降も)
子どもに期待する喜びよりも、
今子どもを幸せにする喜びを大きくする。
その方が子どもに負担でない。
自分の幸せより、
相手の幸せのために自分が生かされている、
という方が幸福を感じる。
内容のほんの一部しか書いていません。
気になる方は是非読んでみてください。
目次の項目がたくさんあるので、
気になるところだけ読むこともできます。
最後は宗教チックな感じもしますが、
そんな敬遠するようなことでもなく、
子どもの好きなご飯を作れたら幸せ、
「あれ美味しかったからまた作って~」と言われたら幸せ、
小さなことでいうとそんなことから、
相手を幸せにできるし、自分も幸福を感じる。
そんなことだと思います。
自分のやりたいこともあるけど、
そればかりを求めていては、
自分の欲望が一番になり、
やりたいことも育児でできない!と
不幸な考え方に陥ってしまうと。
特に現代は情報や物に溢れていますしね。
世の中は魅力的なことでいっぱいです。
本書にはありませんが、
SNSも自分と他人を比較して、
幸福を量ったりしちゃいますしね。
かといって育児ノイローゼになるほど真面目にやれ、ということは書いてませんが、
親が幸せだと子どもは安心するし、
不必要に不幸を感じることはないと思いました。
最も身近な比較対象は夫ですけどね
「私ばっかり」のばっかり病に陥りがちなので、気を付けます
夫婦間で解消していかなきゃですね。
最後に、先生は精神科医なので、
虐待や不登校など、そういう事例をもとに、幼児期の接し方を説いているので、
もう少し身近な、どの家庭でもある困りごとに対して、どこまでやっていたらいいのかと思いました。
大半の家庭での子育てで、
やりたいことをやらせているだろうし、
過剰な期待などしていないと思います。
かといって困ったことがないわけではない。
じゃあ、どこまでやりたいようにやらせればいいのか?
どこまで自律を重んじればいいのか?
具体的には…?と気になりました。
ちょうど「続 子どもへのまなざし」が、
質問の回答をしているみたいなので、
読んでみたいと思います。
(早速図書館で借りました(笑))

