<別居中ー㉒>情を捨て、執着を手放す
選挙。勇気を振り絞り、
電話をしてから選挙用紙を取りに家へ行った。
日曜日、夫はリビングで娘と勉強をしていた。
恐怖。「こんにちは」とは言えた。
寝室で荷物を片付けながら娘と二人で少し話したが、
夫に「勉強しよう」とリビングから声を掛けられ、
娘が立ち去り際に、
娘「親ってズルいよね。
お父さんは、お母さんのようになるなと言う。
お母さんもそう言うよね。」
夫は、私の悪口を言い続けているのだろう。
夫の辛辣なこき下ろしは自制がない。それが特性だ。
聞かされる方も嫌だろうが、私には何もできない。
娘に「ごめんね」としか言えなかった。
私が家を出ても、夫は変わらない。私の悪口を言い続ける。
自分も悪かったと思える機能がないから。
自分を顧みる第三者視点がないから。
自分は悪くないと子ども達を洗脳したいから。
自分も悪くなったら責任を取らなければならないから。
必死に自分は悪くないと信じている。
家を出てから8か月。
こうして書かざるを得ないぐらいに混乱している。
夫に出会ってから33年、結婚後24年、
簡単には割り切れない。
頭では「無理だ」「諦める」とわかっている。
だがもっと深い所で執着を手放さないと、私はとらわれ続ける…?
家を出た一か月後、弁護士相談で言われたのを思い出す。
離婚は結婚の3倍大変、情を捨てろ、と。
これか…、と思う。
夫婦、家族、濃密な関係を断ち切ることは難しい。
意識した事のない執着や情と向き合わざるを得ない。
一緒に歴史を作り、いろんな思い出がある。
「夫婦や家族の歴史」との決別、
そりゃあ、決定打があっても迷って当たり前。
法律的にも離婚は3年くらいの別居期間があって認められるらしく、
距離を取り、時間をおく、理にかなっている。
これからの人生、私だけでなく、子ども達も夫も、
納得してそれぞれの人生を歩めたら。
できれば死ぬ時に「捨てたものではない」ぐらいに思えたら。
少なくとも「耐え続けた」ではなくなったが…。