休職をきっかけに精神科に通い始めて
2回目の診察で
あぁそんなに長々と話してはいけない、
と感じた。
実際に先生からも
「詳しくお話をしたいときは
"カウンセリング"があります」と
言われた。
精神科医は病気の診断や
薬の処方がメインであり、
悩みを解決に導くのは
カウンセラーの仕事らしい。
家の近くを検索すると
一回一万円?!と安くはなく、
継続はできない額だし
親身になってくれるのかも不安で
二の足を踏んだ。
ある夜、全然寝付けないことがあった。
頭の中で何かが
ぐるぐるして無理だった。
リビングで電気もつけないまま
泣きまくった。
何が悲しいのか辛いのか
自分でも整理できないまま、泣いた。
猫がそばでうろうろしててくれた。
そのうち涙は枯れたが
何かに没頭していないと
恐怖に覆い被されるような気がして
700ピースのパズルを始めた。
朝日が昇る中
数時間、無心で遊び
7時くらいに眠気がきて寝た。
こんなにも寝れないのは
初めてのことだった。
そんなにストレスがあるのか?
これが毎日続いたらどうしよう?
少しでも不安を解消できるように
誰かに話を聞いてもらうべきではないか。
幸いなことに通っている不妊クリニックに
無料カウンセリングがあると知り
予約をとった。
カウンセラーさんは優しそうな人だった。
最初にカウンセリングを
受ける目的を聞かれた。
前向きに生きているのに
苦しさに襲われるのはなぜか
一緒に整理して欲しいと伝えた。
カウンセラーさんは
私の妊活履歴を見て
「これは大変でしたね…」と声をかけられ
すぐに涙が溢れ出した。
ティッシュを何枚も使いながら
気持ちを話した。
カウンセラーさんは
不妊治療や流産をした人が抱える
一般的な苦しさや、
ほかの患者さんの例などを教えてくれた。
私に刺さったことがいくつかある。
まず、"流産は死別である"ということ。
一緒にいた期間によらず
深い喪失感に襲われるのが自然であり
癒えるまで時間が必要になる。
お葬式が頻繁に起こったら
塞ぎ込んでしまうことは容易に納得できる。
それが自分の子どものことで
苦労して授かった子どもとなれば
苦しいのは当たり前だ。
4度も流産を繰り返した私は
苦しむに値する状況にいるのだと
自分の辛さを肯定してあげられた。
次に、"妊活の結果は
ギャンブルのようなもの"ということ。
努力に比例して報われるわけじゃない。
頑張り屋ほどそのやるせなさに
打ちのめされてしまうそうだ。
そんなものだと理解して
取り組むほうが楽になれると気づけた。
最後に、"不妊治療や流産をした人は
休職することが多い"ということ。
精神が落ち着くまで、または妊娠するまで
1年以上休むのが相場のところ
私は会社の規則で数ヶ月しか休めない。
休職していることを
どこか後ろめたく感じていたが、
一般的に休職期間が短いほうだと知り
数ヶ月くらい休んでも大丈夫なんだ、
むしろ本当はもっと休んでいいくらい、
と心が軽くなった。
全く寝られなかったのはあの日きりだが
夜中に起きてしまうのは
毎日続いている。
眠りが浅いのは
ストレスだと言われたが、
妊活も仕事もやめることはできないので
どうすれば熟睡生活に戻れるのか
まだ分からない。
それでもカウンセリングを通して
自分の中にある苦しさを理解し
認めてあげることができたのは大きかった。
私のことばかりで
自分の気持ちを後回しにしがちな夫にも
受けることを勧めてみたが
「今は自分が仕事をがんばると
考えていて迷いはないから大丈夫。
話を聞いてもらって
考えが揺らいでも困るから。
いつか悩みが出てくれば行こうかな」
と言われた。
揺らいでしまうかもしれない位
何かしらの気持ちを抱えているのか。
それでも支えようとしてくれて有り難い。
改めて夫への感謝が大きくなり、
3度目の採卵に向けて
私も頑張ろうと思った。
