31歳初めての採卵。


採卵方法は色々あるようだが

中刺激?程度というような感じで

1日おきに自己注射を3回することになった。



注射はペンタイプを切望していた。


これは一般的な注射タイプより高額だが

ボタンをプッシュしたら打てるもので

扱いやすく痛みが少ないと

どなたかのブログで見ていた。



そしてクリニックで渡されたのが

ペンタイプで心の中で歓喜した。


でもそのあと看護師さんと一緒に

お腹に見立てたスポンジを巻いて

打つ練習をしたが

練習でさえ全然怖い。



自分の意思でお腹に針を刺すって

普通の精神じゃできなくない?


最悪できなかったら

クリニックでやってもらえますかと聞くと

「大丈夫ですけど

自分でやったほうが痛くないですよ(?)」と

okをもらえたのでよかった。






体外受精を決める前から

自己注射をすることになったら

夫にやってもらおうと思っていた。


人にやってもらうほうが

怖さが少ない。


一応クリニック的にも

家族にやってもらうのは問題はなかった。


夫も冗談か本気か

いいよ〜と言ってくれていた。



ついに自己注射をする前日になり

やってくれる?と夫に尋ねた。



「間違えたら大変だから

初めは自分でやってみてほしい」

と返ってきた。



気持ちは分かるけど初回が一っ番怖いのよ。

初回できたらもうできるのよ。



女性の負担が大きい体外受精において

直接的に治療の過程に参加できる

せっかくの機会なのに。



私の感じる恐怖

夫の感じる恐怖


どちらも比較なんて出来ないけれど

夫の恐怖が優先された気がして

悲しかった。


夫に隠れて、少し泣いた。



でも、

看護師さんと練習したのは私だけだし

逆の立場なら無理だわと納得し

自分でやる覚悟を決めた。






翌朝、仕事へ行く前に早速やることにした。


たしか同じサイクルにすれば

1日のいつ打ってもよかったが

嫌なことは先に終わらせたいタイプ。


注射を組み立てていくのは

夫がやってくれた。


その間、

アイスノンでお腹を冷やした。


冷たいと感覚が麻痺して痛みを感じづらいと

ブログに書いてあった。


さらに注射液は冷蔵庫保管だが

打つ前に常温に戻すと痛みが和らぐと

これもブログで読んで実践した。


ブログ様々である。




いよいよ打つ瞬間となり

バンジージャンプさながらの

カウントダウンをした。


3, 2, 1, やっぱ無理

などなると負のループ確定なので

絶対に1度でやると決めていた。



そして夫が心配そうに見守る中

躊躇せずいった!!!


思っていたよりは

痛くない。


注射を押し込んで10秒数え

すぅっと抜いた。




できた。

私、自己注射できた!


世界中に自慢したい気持ちだった。


自分の大人レベルが確実に

アップした気持ちだった。



夫も私の勢いの良さに驚いていた。


見たか。

"ここぞという時は女性が強い"という

誰かのセリフを体現した瞬間だった。



ミッションクリアに浮かれた私は

妹にLINEで報告した。


優しい妹は

すごい!頑張ったご褒美あげるね!と

シャインマスカットを送ってきてくれた。



そして次は俺が打ってみようか?と

夫も勇気を持って名乗り出てくれた。

(でも自分でやるほうがもはや安心)



不安、苛立ち、悲しみ、緊張

安堵、喜び…


いろんな感情に揺さぶられながら

家族に支えられて

大きな一歩を踏み出すことができた。






採卵周期は通院も頻繁にあった。


家で自己注射→

病院で採血注射→筋肉注射と

1日3,4本打つこともあった。


注射嫌いの私は一生慣れない。


でも、卵胞の発育具合が弱かったので

補強する方法があるならやりたい!と

前のめりで伝え

病院でも家でも追加で注射した。


ここまできたら

やれることは全部やりたい。




そしてついに採卵日が目前となり

点鼻薬や新たな注射が渡された。


この時の注射は

ペンタイプではなく普通の注射…


看護師さんに弱音を吐きつつ

心の底から応援してもらった。



人生で数本の指に入る

緊張を感じながら当日の朝を迎えた。