2021年11月


不妊治療クリニックに通い出した

最初の周期で自然妊娠した。



その頃ちょうど念願の子猫を

飼い始めていた。


可愛くて可愛くて

初めての子猫育てに夫婦で

てんやわんやしながら

毎日笑顔と癒しに溢れていた。


妊娠が分かったときは

猫が幸運をもたらしてくれた!と思った。






6週に入った頃にクリニックへ行き、

妊娠していると思いますと告げると

エコーで見てみましょうとなった。


診察台に乗りエコーの器具が入る。


先生の手に迷いがあるのが伝わる。


スムーズに終わらない

顔は見えないが暗い雰囲気が漂う

嫌な予感というのは大体当たる。


「胎嚢ね、

これかなぁ?っていうのはあるんだけど

すごく小さくて確証がない。

子宮外妊娠の可能性もあるから

数日おきに通院してください」


うん またかぁ

上手くいきそうにないね今回も

と悟る自分。



子宮外妊娠の場合

着床した部分が破裂して大量出血したり

事前に卵管などを切除したり

怖いことしかない。


子宮外妊娠になるくらいなら

流産であってくれと

正しいのか分からない願いに変わってくる。






診断が確定しない最中

クリスマスが近づいてきたので

我が家で何人かの友達と集まった。

臨月の子も来た。


不思議なもので素直に喜べる子と

そうでない子がいる。

そのときは良かったねとちゃんと思えた。



学生時代の集まりは

30代に入ると

既婚子持ちが多数派になってくる。


夜から午後に会う時間帯が変化し

ノンカフェインのドリンクを持参したり

愚痴の種類にも気を遣い合う。


旦那がね〜

子どもがね〜

仕事がね〜


自分の悩みは他人にとって

手に入らない贅沢なものかもしれないから。



でもどれだけ仲良かった仲間たちとも

大人になると共感できる話題に限界がくる。


誰か不妊治療してるかなと思って

少し自分の妊活事情を話してみたけれど

みんな遠慮がちに聞いてくれるだけだった。






数日後、クリニックへ行くと

hcgが下がってきており

稽留流産の判断になった。

子宮外妊娠じゃなくて不幸中の幸い。


また自然排出することに決めた。


今回は2度目なので勝手が分かっている。


こんなことに慣れたくないが

未知なる不安はない。


運良く在宅時に排出が始まり

いくつかの塊を保存して

翌日病院へ提出した。



その日はさすがに仕事を休んだ。


空っぽになった心と身体で

ソファに倒れ込むと

猫が心配そうにじっと目を見つめて

すり寄ってきてくれた。


その優しさに

抑えていた感情が溢れ出して

わんわん泣けてきた。



そのあと無心で映画を観て過ごしたが

猫はずっとぴったり隣で寝ててくれた。

いつもくっつくことはないのに。


動物が人間の感情を察知するって

本当なんだなぁ

仕事で家にいなかった夫に代わって

私を癒してくれた大きすぎる存在だった。



夫からは

🐈"私がこの家の長女なの"

と猫が言っている風の画像が送られてきた。


猫が赤ちゃんにヤキモチを焼いたり

まだ自分だけを見てほしいと拗ねている

と想像したら、とても愛おしくて

流産の悲しみが少し和らいだ。



夫もショックなはずなのに

いつも私を励ます側に徹してくれる。


お互いが唯一の理解者なのだから

私も同じように夫に寄り添える

心の余裕を持っていたい。






最初の流産のときは産院に

病理検査だけで十分と言われたが、

今度は不妊治療クリニックということもあり

染色体検査も勧められた。


二つの検査結果から

次に生かせる情報が分かることを願って

年明けの受診予約をした。



どうか今年こそ授かれますように

そんな祈りを神様に捧げる

新年を迎えた。