06月 26日 東京都練馬区光が丘
街頭演説文字起こし
生活の党の小沢一郎でございます。
今日は,地元の川島智太郎さんと一緒に,この光が丘の皆さまにご挨拶に参りました。
選挙中とは言え,せっかくの日曜日にお騒がせをいたしまして大変申し訳ありませんけれども,しばらくの間お聞き取りいただきたいと思います。
ここ2~3日,皆さまもテレビや新聞でイギリスのEU離脱の話をお聞きになってると思います。まさにこの話題で,日本はもちろんですが,世界中持ちきりであります。
当初の予想と違いまして「離脱決定」のニュースは,世界を駆けめぐりまして,株価の大暴落,そして為替の大変動という結果をもたらしました。
もちろん私は,このことがすぐに世界経済,そして日本経済に大きな影響を及ぼすとは思っておりませんけれども,今後の経済の見通しが非常に不鮮明に,不透明になったということだけは,間違いありません。
そして,それ以上にですね,私が心配いたしておりますのは,政治的な混乱であります。現に,イギリス本土でですよ,スコットランドがもう一度独立の国民投票をするということを決めました。考えられないでしょう。同じ一つの島国で,イングランドとスコットランド,別々になろうちゅうわけで,我々日本から,日本人から見ますと到底考えられないんですけれども,そういうようなことも今後起こり得るということであります。
そしてまた,オランダ,○○○,イタリアと,直接的には移民の問題が 引き金になりましたけれども,非常に政治的な混乱が今後起きる可能性が大きくなってまいります。
ヨーロッパと言いますと日本の反対側ですから,何となく遠い,遠い国のようでありますけれども,実はヨーロッパ以上に不安定なのが,この極東,北東アジアなんですね。
ご案内のとおり,中国の高度成長が終わりまして,中国経済のバブルが今崩壊の過程に入ったとも言われております。非常に成長が鈍ってまいりましたところに,こういうヨーロッパの危機ということになりますと,ますます中国経済は非常に不確実な,不安定なものになります。
中国においては何しろ共産党独裁ですから,そして習近平氏が非常にその独裁的個人的権力を強めようとして色んな形で弾圧をいたしております。ですからそれだけに国民の不満,批判も,実はあまり報道されておりませんけれども,非常に大きなものになりつつあると言われております。
ここで中国経済がまさにバブル崩壊,急降下となりますと,中国ではですね,ヨーロッパの先進国,日本もそうですが,それが直接,経済的な不況が政治的な大動乱というわけにはなりませんが,中国では今言ったような政治体制ですから,ちょっと経済がおかしくなると政治的な大動乱に発展する可能性がある。
そして今も,北朝鮮のある人がね,一生懸命核兵器を開発したり,あるいはロケット飛ばしたり,やってますよね。
あれは,中国のコントロールが弱まったから,できる。中国の政治体制が弱体化すれば,真っ先に火を吹くのは北朝鮮です。朝鮮半島です。この朝鮮半島はまさに動乱の引き金に,大きな引き金になる可能性もある。
そういう意味でね,日本列島が位置するこの極東というのは,そもそも非常に不安定な地域になってます。
こういうことを言いますとね,すぐ,日本の社会,日本の政治上ではね,「こういう大変なときだから,与野党が色々議論してる場合じゃない」と。「挙国一致だ」という言葉がね,すぐ出てくるんですね。これは,マスコミの中でもそういう言い方がちょくちょく言われます。
ですから,これから不安定な状況,困難な状況になれば「さあ,もう,挙国一致だ。この政府の下で,皆で,文句言わずに協力しろ」
そういうことになりかねないのが,日本の社会なんですね。
安倍さんは,その意味において,非常にそういった強権的な,権力的な「国家! 国家!」の体質,考え方を持っているというふうに,私は思ってます。
ですから,安倍さんの政治というのは,非常に危険であるということを,私言ってるんです。
皆さんも,歴史でご記憶のとおり,戦前の日本においては,1929年アメリカのウオール街で株価の大暴落が起きまして,世界不況が始まった。それを日本は乗り切るために,結局,軍備の拡張,大陸への侵出,という形で「挙国一致」「一億火の玉」。そして最後は「一億玉砕」という形で,300万人以上の同胞のいのちを奪った,あの悲惨な戦争の結果になったわけですね。
こういうのはね,ほんとうにいわゆる先進民主主義国では起こり得ないんです。
ですから,今回の英国の投票でも,「EU離脱」いや「EU残留」そういった大きな決定も,国民の間で,色々な議論の中で,整然と投票が行われる。そして,キャメロン首相は自分の主張が破れたということで退陣,というプロセスを今経ているわけであります。
ところが,日本の場合はね,なかなかこの,冷静に皆で話し合って,皆で議論して,そしてその中から良い知恵を出していこう,良い結論を出していこう,そして,決まった結論については,皆で決めた結論については,皆で協力して頑張ろう,こういうことが本来の民主主義なんですが,今言ったように,戦前の歴史をひもとくと,日本ではそういう悲惨な結果に終わったんです。
ところが皆さん,最近,安倍さんの口から,政府から,同じような言葉が漏れております。「一億総活躍」。
何で「一億総 云々」という言葉を,今使わなきゃならないのか。
「国民皆が活躍できる社会を」とか「国民全部で働いて活動する社会」とか,そういう言葉遣いしないんですね。
「一億 なんとか」と,こういうふうな話になってくる。
発想が,そうなんです。
政治の考え方,やり方が,そういう考えの基でやっているということが垣間見えてくるのが,この言葉です。
ですから私たちは,とくに私は,歴史をふり返りながら,これは非常に危険な内閣であると。
世の中が,世界が,厳しくなればなるほど,混乱すればするほど,必ずそういう勢力が日本では現れます。
ですから,ここはほんとうに皆,真剣に考えていかないと,大変な結果を招くことになるというふうに,私は思っております。
こういった大きな,国の舵取りの問題と同時にですね,安倍さんの国内政策アベノミクス。「アベノミクス,これを実行すれば国も豊かになるし国民生活も豊かになる」そういう触れ込みで始まりました。
当初は,円安そして株高,そういう現象が起きましたけれども,それでもって大変儲かったのは,利益を得たのは,ほんとうの一部だけであります。あとは,アベノミクス始まって以来,ずうっと国民の所得は,皆さん実質所得は減り続けているんですよ。
そして,雇用は「増えた,増えた」って言いますけれども,増えたのは非正規の雇用です。
この経済・雇用政策は,いわば企業の論理に立っているんですね.彼は。
企業の経営者のサイドから言えばいちばんの問題は,テーマは,コスト削減のいちばんは,人件費の削減なんです。
だから,非正規が増えるということは,給料も少なくていい,社会保険も払わなくていい,景気が悪くなったらいつでもクビを切れる,という企業の論理なんですね。
私はそういう意味において,安倍さんは市場競争,自由競争,市場原理,これが最優先なんだと。
もちろん人間にとって自由は大事です。「自由を! 然らずんば死を」と言って,ほんとうに権利のために闘った先人がいるとおり,自由は大事だ。
大事だけれども,この自由を全部社会全体に勝手気ままに好きなようにさせるということになったら,大変なことになります。それは弱肉強食,まさに強い者だけが生き残っていく。そういう社会になってしまいます。
安倍さんはね,ほんとうにこのとおりの考えを表明していますね。
たとえば,大企業のフトコロに今366兆円の貯金がある,内部留保がある。と言って,我々,庶民にはまわってこないですけれども,安倍さんの論理は,「強い者がどんどん勝負に勝って,いっぱい儲ける。そうすれば,いずれそのうちその利益も滴り落ちていくだろう,皆に」
そのうちオコボレがいくから,皆もそれ待ってろって話なんですね。
これが,簡単に言うと安倍さんの考えなんです。
しかし,全然オコボレは皆には,届かない。企業の内部留保として366兆円ものお金が溜まってるんです。
そういう意味で,この政治に対する安倍さんの考え方が非常に国の将来にとっても危険だし,国民のいのちと暮らしを守ることについて,まったく軽視している。(国民のいのちと暮らしを守ることが)考え方の中に入ってないんですね。
だから私は,安倍さんの政治は替えなくちゃいけないということを言ってるんです。
新自由主義という言葉を聞いた方もあると思います。中身は何だかよくわかりませんが,要するに市場の自由取引,市場原理。政府はとにかくこの社会の中での色んな活動にいっさい関与しない。好きなようにやれ。簡単に言うと,こういうやり方ですね。
これはね,初期の資本主義。産業革命がイギリスで起きました。初期の資本主義は,そうだった。ですから資本家は労働力をどんどんどんどん地方からも連れてきて,子どもまでも使って,あのイギリスの産業というのは大きくなったんですよ。子どもを働かせてはいけないという法律ができたのは,取決めができたのは1900年代になってからなんです。ほんの100年前までは,子どもも,労働力が足りない炭鉱であれ,工場であれ,どこであれ,安い労働力ということで使ってたんです。そして国内で高い生産物を作って,付加価値の高い物を作って植民地やその他の国に売る。そして安い食糧を植民地から持ってくる。そうするとその差額分イギリスは儲かるはずだ。こういう論理だったんですね。
今でも日本でも,かなりの大きな財界のリーダーは,そういう考え方です。
しかし,イギリスもそれでは国がうまくいかなくなっちゃう。格差が,もの凄く,酷くなって,そして一般の国民の皆さんの生活はまさにどん底という中で,イギリス社会そのものが崩壊しそうになったんですね。
だから,これじゃ駄目だ。
一方では,そういう中から共産主義,社会主義が生まれました。そして一方では,これは資本主義を変えなきゃダメだ,修正資本主義という言葉を使いますけども。
そこでね,年金とか,医療とか,雇用とか,そういうことに対するセイフティ・ネットを,制度として作ったんですよ。
だからイギリスでは酷い労働の扱いしました,国民を酷い扱いしましたが,いちばん先に社会保障できたのも,イギリス。「揺り籠から墓場まで」という社会保障の基本は,やっぱりイギリスでできたんですね。
そういうことでありますけれども,今の新自由主義,安倍さんのやり方は「規制改革」「規制撤廃」。
皆さんもね,色んな役所の規制がうるさくて敵わんと。もうちょっと自由にしてくれたらいいのにと。何するにしてもうるさいでしょ。細かいこと,細かいこと,言われるから。何でこんな面倒くさいことするんだと。そういう皆さんの気持ちに乗じて「規制改革」「規制撤廃」ということを言いますよね。
そういうおかしな規制は撤廃することは結構なんですが,規制の中にも色々なものがある。
すなわち,年金とか医療とか雇用とかいうものは,いわゆる社会的規制,セイフティ・ネットなんですね。
これは人類が100数十年かかって作り上げてきたものなんです。
強い者だけが勝ち残る社会じゃなくて,皆が一定レヴェルの生活をすることができるようにということで,セィフティ・ネット,社会保障制度ができてきたんです。
それをですよ,今まさに,安倍さんは色々な形で壊そうと,結果として壊そうとしております。
だから,この政治の考え方ちゅうのは,本来の政治ではない。歴史に逆行するやり方であり,民主主義を否定する考え方だ。
私はだからこそ安倍さんは危険だと,そういう結論を皆さんにお話して理解をしていただこうと思ってるんです。
個別の話をしますと,たとえば今色んな問題になっております安保関連法ありますね。
「集団的自衛権,集団的自衛権」って,しょっちゅう口開けば政治家,皆言いますが,個別的であれ集団的であれ,自衛権とは何か,ということです。
自衛権というといかにも仰々しい言葉ですが,簡単に言うと,英語では同じ言葉ですが,self-defense セルフ・ディフェンス。正当防衛権なんです。
だから個人で言えば,誰かが突然殴りかかってきた,襲いかかってきたといえば,それに反撃できる。当然ですね,これは。当たり前のことです。ですからそれは正当防衛。
それを,自分とは全然関係のない向こうのほうで,誰かと誰かが喧嘩してるところ行って,わざわざそっちまで駆け付けて一方のほうに味方して相手を殴ったと。これは,正当防衛ではありません。
集団的自衛権ちゅうのはまさにそういうもんなんですがね,ですから正当防衛権というのは,自分が攻撃を受けたときにそれに反撃できるという権利なんです。だからこれは,個人でも国家でも同じように,当然持っている権利です。
しかし,この正当防衛権ちゅうのは,自分と関係のないところへ,わざわざ出向いて行って相手をやっつけるという権利ではありません。
安倍さんは集団的自衛権という名の下に,それを今やろうとしている。
法律的には「安保法」でやれるということにして,今後の色んな世界の,日本と関係のないところへも軍隊を派遣できるということにしているわけであります。
ですからこれは,憲法違反,日本国憲法に違反するというだけじゃなくてですよ,まさに今言ったように基本的に正当防衛権を逸脱するやり方なんです。
そして,世界中は第一次大戦,第二次大戦。日本は太平洋戦争=第二次大戦で300数十万のいのちを失いました。
その反省から,1つひとつの国が色々と紛争を解決するために軍備を拡張するちゅうんじゃ駄目だ。だから国連を作って,国連を中心に皆で協力して,そして世界の紛争をなくし平和を守ろうという考えに立ったのは,戦後のこの考え方なんです。
ですから私の考えは,日本はあくまでも,日本の防衛は,自衛権は,正当防衛の範囲に限定する。そしてあとの国際紛争については,国連に日本は協力する。この原則をきっちり守っていくことが,憲法に則したことでもあり,日本の安全のためでもあり,世界の平和のためでもあるというふうに,私は考えております。
もう1つ今度は,TPPの話をいたしたいと思います。
TPP,私は反対です。そう言うとね,私は反対だと言うとね,お前は田舎の出身だからね,農業守るためにそう言うんだろうと,こう仰る方もおります。しかし皆さん,TPPの問題は,農業じゃないんですよ,ほんとうは。
農業を守る,自給体制を作るちゅうのはね,国民が少しずつ協力すれば大騒ぎしなくたってできるんです。金額もさほどではありませんし。
ですからこのTPPの問題は農業じゃないんですよ。
たとえば,医療です。日本は国民皆保険。何だかんだ,ちよっと医療費が高いとか,色々問題ありますけれども,世界に冠たる皆保険制度なんですね。誰もが,病気になりゃあ医療サービスを受けられる。
ところが皆さん,アメリカじゃあ,そうじゃありません。アメリカでは3億人の国民のうち5000万人は医療サービスを受けられないでいるんですよ。5000万ですよ。日本の人口の半分。病気になっても医療サービスを受けられない。なぜか。国民皆保険じゃないんです。それぞれの個人が,民間の会社と契約して,そして医療保険,医療サービスを受けるという形になっている。だから,収入の多い人しか,その契約は結べません。だから5000万人の人は,収入の少ない貧困家庭は,医療サービスも受けられないというのが,アメリカの実態なんです。
そのアメリカの制度を,日本の中にも持ち込もうとしているのが,このTPPの中に含まれている。
要するに自由診療という名の下に,皆保険のところに風穴を開けようとしている。
自由診療とは何か。保険以外の診療です。安倍さんが言うには,高度の医療技術,高度の薬やなんか含めてね,最新の高度のやつは自由診療にすると言ってるんです。
しかし,技術はどんどんどんどん進んでいく。保険外の部分がどんどん増えていったら,収入の多い人は皆そっちへいくでしょ。保険料払う人いなくなっちゃう。そうすると収入の低い人で国民皆保険,守れるかっていうの。守れっこないでしょ。
だから国民皆保険の医療は,このまんま自由診療を拡大していきますと,つぶれてしまう。崩壊してしまう。
そうすっとアメリカのように保険のサービスを医療のサービスを受けられない人が出てきてしまうような社会に陥りかねない。
だから私は,TPPは反対なんです。
もっと問題はありますよ。国内の外国の企業活動について云々,色々ありますけれども,いちばん皆さんに身近なことを挙げて今話しましたが,そういうことなんですよ。
要するにTPPちゅうのは,グローバリゼーション,国際化という名のアメリカナイゼーション。アメリカのルールを日本に取り入れよう,取り入れさせよう。日本はアメリカにとっても,巨大な市場です。ですからどうしても日本に進出したいという医療メーカーや薬品メーカーもいっぱい いるわけですよ。それらの利益を代表した形でのTPPなんです。
だが今アメリカでおもしろい議論が始まってるのは,TPPちゅうのはアメリカにとってもあまり良いことないんじゃないかっていう議論なんですね。2~3日前に大統領候補のヒラリー・クリントン,この人は次の大統領になるんじゃないか,トランプとどっちが勝つかって,今争いの最中ですが,このクリントン氏自身がTPPはもう一度見直しすべきではないかと発言してんです。
アメリカの次の大統領さえ,そうやって発言しているのに,何で日本政府が率先してこのTPPを推進しなきゃならないのか。いったい何がそこにあるんだ,ということなんですよ。
私はそういう意味においてね,(TPPは)いわゆる既存の色々な体制,それの中での既得権,それを持っている人たちが,政治的力を利用して進めようとしている問題の1つだと思います。
原子力もそうですよ。
熊本で地震ありましたね。あれもうちょっと南で地震が起きたらどうですか。鹿児島の川内原発ありますよ。もうちょっと北にいったら佐賀の玄海原発。原発のところで起きたらどうなりますか。津波でさえ,福島の原発は,あの事故を起こしました。直下で地震起きたら原発はメチャクチャになる。そういう事態なんですよ。
それなのに再稼働を推進し,また今,青森県では新しい原発を造ってます。
なぜ,そうしなきゃならないのか。
いわゆる原子力マフィアと呼ばれる官僚そして学会,財界,そして政界が絡んで,そういう既得権を守ろうという力が,動かしてんですね。
私は3~4年前にドイツへ行きました。ドイツは,皆さんご承知のとおり原発は止めるという決定を,与野党・完全一致で,国民も全部一致で,決めました。彼らのところに行って聞きましたら,自分たちも原発が安全で安いエネルギーだということで始めたけどもチェルノブイリの事故で「待てよ」というふうに思い直した。そして,あなたの国の福島の原発の事故で,やっぱりこれは止めようということで,国論を決定した。今もう原発廃棄し始めてますよね。それで,私の国では,我々の党だけが原発反対ですけれども,他は推進か中立です。ビックリしてね。あんな事故起こした日本で,何でそういうことなんだ?
と。俺たちは,あんたんとこの事故で止めたのに,どうなってんの? という,ほんとうに驚きの反響でした。
40年前に始まりました当初は,技術の進歩で原発の処理というのが,必ずこれは処理できるようにするんだということで,始まったんですね。
ところが40数年経っても,未だ原発の高レヴェル(廃棄物)の処理の方法が ないんです。 ですから原発を止めてもね,この残った高レヴェルの処理っちゅうのは,ほんと難しいんですよ。
今からその対策を考えてやらないと,ほんとうに(将来が危うい)。私どもはね,何となくこの時代過ごしても,次の子どもの時代,孫の時代,ずうっと将来にわたって放射能の汚染は続きます。
ですから,そういう意味で,私はここいらで 新しいエネルギーに力を注ぐべきだというふうに考えております。
いずれにいたしましても,このような時代的な問題点を取ってみても,非常に今の政権は,国民のいのちと暮らしを守るということをまったく忘れた,あるいは配慮しない形での発想で政治が運営されているということを,ぜひとも皆さんもお考えいただきたいと思います。
私たちは,自由なこの社会を守るけれども,同時に国民のいのちと暮らしをしっかり守るためのセイフティ・ネット,年金でも最低保障年金,そして国民皆保険,そして雇用の正規化。
私はこれはね,クオータ制を導入してでも,法律で規制してでも,正規社員を増やすべきだと,そう思ってますけれども,そういう主張をこの選挙戦でもやってます。
いずれにしても,そういう思いで私ども 生活の党 は,この選挙戦に臨んでおります。
どうか皆さんのお力添えとご理解を,ぜひ,いただきたい。
最後になりますけれども,もう1つ申し上げます。
我々はそういう意識でね,野党4党,力を合わせて選挙戦に臨んでいる。
東京は複数区ですから,それぞれがやりますけれど,32の1人区で,4党で協力して1人の候補者にしました。
そうしたらね,自民党がね,エライ攻撃してんですね。「何だ,お前たちは。共産党は自衛隊を憲法違反だと言ってるじゃないか。その共産党と手を結ぶのは,けしからん」って,こう言うんですね。テレビでも,そればーっかり,自民党と公明党が言います。
それでね,私は思い起こすんですよ。
自民党にそんなこと言う資格はあるか‼️
かつて,かつてですよ,自民党は野党の時代に権力欲しさに社会党を引っこ抜いて,そして村山・社会党内閣を作ったんじゃないですか。
そのときに,社会党はどうだったか。
自衛隊は憲法違反だって言ってたんですよ。
それを内閣総理大臣にした自民党がね,今,選挙協力けしからんだの,とんでもない話です。
私たちはね,いくら選挙協力したからって,志位・共産党委員長を総理大臣にしようって言ってるわけじゃないんです。
ただ,この危険極まりない安倍内閣を倒すためには,皆がやっぱりそれよりベターな選択を,どうぞ国民の皆さん,してください。そのために野党は力を合わせましょう,と,こう言っているだけであります。
どうか皆さん,このこともね,おかしな反論に惑わされずにね,ぜひとも皆さんのご理解とお力添えをいただきたいと思います。
そしていちばん心配なのは投票率です。
投票率です。
2009年に,民主党で私が選挙の責任者をしておりましたが,そのときの投票率に比べると,前回の衆議院選挙も参議院選挙も,20%投票率が落ちてるんですよ。
20%と言うと,2000万票です。この2000万票がね,野党の党,どれでもいいから野党に入っていたら,今の安倍さんの独走はできなかったんですよ。
だから,自民党に替わる集団が,政党がないからね棄権だというのが,これがいちばん危険です。
日本は民主主義国家,国民主権,誰もがそう言いますね。主権者は国民だ。しかし,主権者が主権を行使する機会は,選挙しかないんですよ。
そうでしょう,皆さん。
選挙終わっちゃったら,安倍さんなんか,選挙のとき何にも言わないこともボンボンやるし,言ったことはやらないし。
しかし,その安倍さんを止める手立てが,選挙終わっちゃたら,ないでしょ。そうでしょ。
ですから,国民,主権者が,主権を行使するのは選挙という機会なんですよ。その機会に,この内閣は良くないなと思ったら,そうでない政党に!
まああんまりね気に入ったのはないけれども,と思っても,選択というのは所詮相対的なものなんです。ベターなものを選ぶ以外ないでしょ。ベストのものはないんですから。神様,仏様じゃあるまいし。
ですから,これよりは,こっちに入れたほうが良いという政党が,必ず皆さん,あるはずです。
どうかそういう意味でね,ぜひとも,投票所に足を運んでいただく。
ここにお出での皆さんは言うまでもないと思いますが,1人でも多くの方に,投票所に足を運んでいただく。
そして,野党が勝利すれば,衆議院選挙じゃないから自民党の政権は替わりませんけれども,安倍政権は退陣に追い込むことはできるんです,皆さん❗️
この参議院選挙,ほんとうに別れ道と言うか,曲がり角と言うか,ほんとうに右へ行くか,左へ行くかの分かれ道だと思います。
ここでピシッと,国民皆さんの意思を明確にして,政治を糺していく。
そういうことで,ぜひとも皆さんのお力添えをいただきたいと思います。
私ども 生活の党 も,今言ったような主張を持ってこの選挙戦頑張りたいと思いますので,どうぞ皆さまのお力添えを心からお願いしましてご挨拶といたします。
ありがとうございました。
ありがとうございました。