『古来より権力者の所在地には人が集まるものと決まっている』
慶長3年 秀吉が死去
この時期に家臣を連れ大坂城へ登城し、城下町を見下ろした石田三成が述べた。
『繁盛しておる。
これも太閤殿下が世に出られ天下を平定成されたからではないか。』
『城下の民は秀頼公の御世が永久に続くように祈っておる。』
コレを聞いた島左近
その場では異論は挟まなかったが、屋敷へ帰り2人だけとなって時に切り出した…
『恐れながら、先程のお言葉は納得できかねます。』
『昔から権力者の所在地には人が集まるものと決まっており、大坂の賑わいは秀頼公の徳とは関係なく、金儲けができるからに他なりません。』
『城下を2、3里も出れば雨も満足にしのげない粗末な家が立ち並び、衣食も十分とは言えず餓死するものも多くいます。』
『城下の繁盛だけを見て豊臣家は安泰であると考えてはなりませんぞ!』
今の世の中も同様ではないか?