小松範之です。
「どうしても、仕事のやる気が出ない」と感じる人がたくさんいます。
内閣府の国民生活選考度調査によると、1990年代以降、働くことへの満足度を下がり続けています。
その理由は、どれだけ頑張っても給料が上がらないこと、雇用が安定しないことです。
高度経済成長が終了した日本で、自分の給料を上げたり、雇用を安定化させるのは大変なことです。各自でスキルアップしたり、会社に求められる実績を積み上げることが求められるからです。
時には、エネルギーを使い果たしてしまって、やる気がなくなってしまうのも当然です。
そんな時の対処法として、仕事にやりがいを持てばいい、と言う人もいます。しかし、やりがいがあっても、やる気が出ない時は必ずやって来ます。
なぜなら、やりがいがあっても、成果が出るとは限らないからです。やりがいを持って頑張ったけど、成果が出なかった場合、燃え尽きます。そして、やる気がなくなるのです。
例えば、介護職の離職率は非常に高いです。困っている高齢者や障害者の手助けするのは、やりがいを感じられます。しかし、どれだけ懇切丁寧に介護しても、給料は上がりません。その結果、燃え尽きて離職していくのです。
また、職場の人間関係が良ければ、やる気が出るという人もいます。しかし、これも現実的ではありません。会社組織は、定期的に職員が入れ替わるからです。
例えば「Aさんとなら、やる気が出る」と思っていても、人事異動などでAさんがいなくなることはあり得ます。この場合も、やる気を失ってしまいます。
私も公務員時代に、配属替えを3回経験しました。新しい配属先で、私に、「え~?新人かよ・・・」と言った先輩職員がいました。私の前任者は、阿吽の呼吸で、その先輩と、仕事や飲みにケーションをしていたようです。私は歓迎されていないことが分かり、当時、ますますやる気を失いました。
このように、巷で言われる「やる気が出ないときの対処法」は、間違っています。その理由は、自己肯定感に着目していないからです。
実は、やる気が出ない時の最強の対処法は、たった一つです。それが、自己肯定感を上げることです。
自己肯定感を上げると、人は結果的に、早く立ち直ります。これを示すデータがあります。
内閣府の「子ども・若者白書」(平成26年版)によると、日本の若者は諸外国と比べて、こんな特徴があるとされています。
・うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組むという意識が低い
・つまらない、やる気が出ないと感じる若者が多い
そして、世界7か国の若者の自己肯定感を比較すると、日本が最下位です。
逆に、アメリカ・ドイツ・フランスは、「自分には長所がある」といった自己肯定的な意見を9割の人が持っています。そして、「うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組む」という項目においても上位1~4位を占めています。
これは、単なる国民性の差ではありません。自己肯定感に注目した教育をしているかどうかの差です。そして、残念ながら、われわれ日本人は、自己肯定感を伸ばす教育は受けていません。だからこそ、自己肯定感に注目すると、日本人でも、やる気は湧いてきます。
現に、私が運営するフリースクールの現場では、元は引きこもっていた生徒が、やる気を取り戻しています。その結果、進学やアルバイトに取り組むようになりました。
自己肯定感が上がると、人は早く立ち直る。これは学生もビジネスマンも同じです。そこで今回は、やる気が出ない時に、自己肯定感を上げる方法をお伝えします。
この記事を読むと、やる気が出ない時も、自分を責めることなく、心が落ち着いていられます。また、立ち直りが早くなるので、仕事が進み、早く帰って趣味の時間を持てるようになります。
〈 目 次 〉
1.自己肯定感とは何か?
2.やる気がなくてもいい
3.引きこもりから進学した実例
4.自己肯定感を上げる3つの方法
5.1人で無理なら10人で乗り越えよう
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