鳥取の養殖アワビ、感染症確認 1万3千個を焼却
鳥取県と農林水産省は4日、県内の水槽で放流・販売用に養殖されていたアワビが、えさを食べなくなって死ぬ
「キセノハリオチス感染症」にかかっていた、と発表した。
この感染症の発生は国内初。農水省は全都道府県で調査する方針。
県は3日、この水槽に残るアワビ約1万3千個を焼却した。アワビ類以外の魚介類やヒトには感染しないという。
県水産課によると、同県湯梨浜町にある県の出資団体・栽培漁業協会の水槽で昨年9月、アワビの一部がえさを食べなくなって死に始め、今年1月には計6600個が死んだ。複数個を水産総合研究センター養殖研究所(三重県)で検査した結果、今月2日、感染症と判明したという。
農水省によると、この感染症は1980~90年代に米カリフォルニア州やメキシコで猛威をふるい、フランスとチリでも発生例がある。