アメリカ(陸海軍情報部)は1940年10月までに、日本の外交暗号(97式印字機 アメリカ名紫暗号)と29種からなる海軍作戦暗号の一部を解読しています。
また、(29種の一つである)D暗号(5数字暗号 5桁の数字一つが、日本語の一字または一句を表す)は1941年には解読されます。したがってミッドウェー海戦の際には、「28494」が旗艦赤城を示すこともわかっていました。
このほかにも、海軍商船暗号、(日本の軍艦、部隊、将校、商船などの呼出符号、海軍発着信通報暗号(発着の時刻、目的地などの連絡)を解読していたとされています。(ちなみに、日本はこれらの暗号を敗戦まで使い続けます。その点では「まる裸」ですね)
米海軍作戦部次長インガソル少将は、すでに1940年10月には
「オレンジ(=日本をさす)艦隊の大きな動きはすべて予言できる」
「商船暗号は99%解読可能である」、と報告しています。
こうして、開戦前には、主要暗号である「作戦通信暗号(これも5数字暗号)の解読がほぼ進みます。
しかし、これらの具体的な経過は、冒頭に記したように、解読の方法・機械・解読された通信文は非公開のままです。