ウナギの生まれたばかりの稚魚は、ホヤの排せつ物を食べていることが、九州大学と水産総合研究センターなどの研究でわかりました。かば焼きにして食べるウナギは生態がよくわかっていませんが、この研究により、卵からウナギを養殖する研究が進むものと期待されています。



この研究は、九州大学の望岡典隆准教授らの研究グループが、神奈川県で開かれた日本水産学会で発表したものです。研究グループでは、去年5月から6月にかけてウナギが産卵する太平洋のマリアナ諸島周辺で調査を行った際、体長4ミリから8ミリの生まれたばかりのウナギの稚魚を採取しました。このうち、ふ化して10日から12日たったとみられるおよそ10匹の腸に餌が残されていたため、詳しく調べたところ、「オタマボヤ」という外洋に生息するホヤの排せつ物などであることがわかりました。生まれたばかりの稚魚が何を食べているのかは、これまで確認されておらず、ウナギの養殖では卵からではなく、ある程度成長した天然の稚魚を捕まえて育てています。望岡准教授は「ふ化直後に食べているエサがわかったことで、ウナギを卵から養殖する研究が進むものと期待される」と話しています。






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