自衛官が陸上自衛隊員約14万人とその家族の個人情報を流出させた事件で、鹿児島地検は21日、自衛隊鹿児島地方協力本部(鹿児島市)の1等陸尉、徳永安成容疑者(46)を行政機関個人情報保護法違反で鹿児島地裁に起訴した。


 起訴状などによると、徳永容疑者は昨年11月下旬頃、陸上自衛隊員の氏名や住所、家族構成などが記載された「隊員出身地カード」のデータをCDに複製し、東京都内の不動産会社役員2人に郵送し、個人情報を流出させたとしている。徳永容疑者は見返りとして、現金100万円を受け取ったと供述している。

 鹿児島地検などによると、徳永容疑者は約4年前に同社の前身の会社から不動産を購入しており、同社役員が徳永容疑者に持ちかけたという。同地検は役員2人を同法違反(教唆)の疑いで逮捕している。

 徳永容疑者は容疑を認めており、「所有している不動産の経費を工面するためにやった」などと供述しているという。

(2009年9月21日20時18分 読売新聞)