猫妖精のハンモッティのお家におともだちの妖精・マリエッティがやってきました。
🧚「ティーちゃ~ん!私だよ~~」

そこには何と、でか猫たちが…!!
驚いたマリエッティに、猫たちはやさしく話しかけます。
「こんにちは、マリエッティ」
「申し訳ないんだけどね…」

と、視線の先には…
ミッドサマーが終わるのをあれだけ楽しみにしていたというのに、ハンモッティは寝ん寝ん中だったのです。
小さいあんよに小さい手ってをのせて

「あの…あたしまた出直します…」 マリエッティがそう言うと猫たちが引き止めます。
「せっかく来てくれたのだから少し待っててくれないかな?」
「お茶でもどうだろうか?」と…
マリエッティ用のかわいらしいクッションをハンモッティのそばに置いたのです…
その頃、妖馬の姿のハンモッティが巨大なクリスマスシティの中に在りました。
ここにはサンタクロースとトナカイたちがそれはそれはたくさんいて、彼らはチームごとに星の数ほどの荷物の積込と行き先の確認を行い、クリスマスイブの前夜に出発して最短ルートを走りつつ、世界中へクリスマスプレゼントを届けるのです
そこに…
困り果てたサンタさんと大きなトナカイさんがいるご様子で…

ハンモッティは、サンタとトナカイのやり取りに引寄せられるように近づいてゆき、そっと声をかけました。
「あの…何かお困りでしょうか…?」
サンタとトナカイは振り返った。
さらに聞くと、日がとっぷり暮れてからでなければ姿を現さない魔物の森だけ行けておらず、サンタはトナカイに仕事よりも子どもを捜しに行くよう説き伏せていたところなのだといいます。

「では、私が急ぎ捜して参りましょう」
ハンモッティはふたりに歩み寄りました。
「その子は何というお名前でしょうか?」
頭を下げるサンタに、ハンモッティはとびきりの笑顔を見せた。
「私もあなた方には毎年お世話になってきましたから。ではご心配でしょうがお待ちください。お仕事にご支障なきよう…」

ハンモッティはお母さんトナカイの匂いと同じ匂いを頼りに大きな栗の木の森、みかんやぶどうの樹木の間を駆け抜けます!
そして、ハンモッティが実は妖精の王女と知る樹木の聖霊たちは、大切な情報を授けてくれるのです。
あのトナカイのお母さんの匂いを追って…
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すると…
いくつもの森を抜けた先に、すさまじい妖力を放つ、とてつもなく美しい森が現れました。

森の入口には!
やったー!
そばには輝かしい光の泉が湧き出し、清々しい芳香を放っています。
聖なる清らかな泉、トナカイの小さな小さな男の子、ハンモッティが目の当たりにしたのはそれだけではありませんでした。
お絵描きで何千枚と描いては、いつか会いたいと焦がれてきたユニコーン
その、憧れの存在が歩み寄ってきました。

「ユニコーンさん、そして…」
やさしく声をかける。
「ガブリエルくん、お母さんとサンタさんの元へ帰りますよ」
ハンモッティが促すと…

「じゃ、私の背中に乗って!お母さんのところまでひとっ跳びだよ」
ハンモッティはトナカイの男の子をその身に乗せ、改めて光輝く美しいユニコーンにお礼を言いました。
「本当にありがとうございました、あなたがいなければ大変なことになっていたかもしれません」
それと、と心の中で呟いた。
お会いできて良かった…


最後までトナカイを気遣うユニコーンのやさしさに胸打たれて、ハンモッティはもう一度礼をすると走り出しました!
その直後!
ユニコーンが高く飛び上がり…
森の木々のてっぺんまではね上がって…
お月様に届くぐらいの高さから…
銀色の一本角をひとふり…

昼間のように明るくなって…
どの森がどの森かが一目瞭然となり…
ハンモッティたちが帰りやすいよう、光の道しるべを放ってくれたのです



ビッグシティに帰り着きました!
トナカイのお母さんとサンタが駆け寄り…
ハンモッティが事のいきさつを話します。
大好きなユニコーンに会いに行ったこと、
きちんとおみやげまで持参したこと、
あちらに着いたのが夕方であっという間に日が落ちてしまったこと、
歩いて歩いて歩き疲れてしまい動けなくなったこと、
ユニコーンは坊やのそばで信頼のできる存在が通りかからないか、ずっと一緒にいてくれたことなどなど…
「この子は十分反省しています、だからお母さん怒らないでください。ユニコーンさんも叱らないでと言っていました」
今度は、ハンモッティが頭を下げました。

トナカイの母子とサンタは何度もお礼を言いながら、ハンモッティに促されるまま、ソリを準備しました。
ハンモッティは空の彼方へ飛び立つみなを見送り、ひとり微笑んでいるのです…
必ず、みんなのところへ届くはず!
たくさんの愛と共に…大切な 大切な…
素敵なクリスマスプレゼントが!
「猫妖精のハンモッティ ④」(未刊)





