ミッドナイトキャッスル深夜… ラムーセスの褥を 何やら騒がす者が… 壁穴から聞こえる音… ラムーセスの猫としての本能がうずく。 察知のいい彼女には 小さな音の主がすぐに解った。 コドモねずみが2匹 …母親を探してウロウロしているのだ。 厨房やピラミッドから追い出された ねずみ族が城の最上階に 潜り込んだらしい。 ラムーセスは爪を出さず ゆっくりと手を出す。 猫を知らぬ子ねずみたちは喜び 小さな穴から出たり入ったりした。 ひとしきり遊んだ後… 母ねずみが廊下から コチラを見ているのに気付く。 ラムーセスは寝たふりをし 親子の再会を横目で眺め つぶらな瞳で コチラを見続ける子ねずみに 「またいつでも来るがよい」と心の中で呟いた…。 「ラムーセス女王の日記(出展不明)」より