BOOKデータベースより

「維新後間もない日本の奥地を旅する英国女性を

通訳として導いた青年イトウは、

諍いを繰り返しながらも親子ほど年上の彼女に惹かれていく―。

イトウの手記を発見し、

文学的背景もかけ離れた二人の恋の行末を見届けたい新米教師の久保耕平と、

イトウの孫の娘にあたる劇画原作者の田中シゲルの思いは…。」

 

いつも,素晴らしいレビューを書かれている青子さんのところで,紹介されていました。

https://ameblo.jp/aokoxxxooo/theme2-10004661780.html

 

現代のお話(ちょっとコミカル仕立て)と

明治維新直後の,日本のお話とが,絶妙なバランスで描かれています。

 

イトウの部分では,当時の他の民族への差別感情の存在や

通訳という仕事を通して,言葉の持つ力なども描かれ,

物語に厚みを持たせています。

イトウの手記の後半は,心が震えました。

 

あんまり恋愛小説が得意ではないのですが,

しかも,中島京子さんの作品って(あくまで私の中では)当たり外れがあるのですが。

この作品は,読んでよかったです。

青子さんご紹介ありがとうございました。