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BOOKデータベースより

「凍てつくオホーツク海に突き出し、人も寄せ付けぬ原生林に襲われた極寒の地・知床。

アイヌ語で「地のはて」と呼ばれたこの地に最後の夢を託し、追われるようにやってきた開拓民の少女。

物心ついたときにはここで暮らしていたとわは、たくましく生きる。

今日から明日へ、ただ生き抜くことがすべてだった。

北海道・知床で生きた女性の生涯を丹念に描いた、著者の最高傑作。

中央公論文芸賞受賞作。」

「 働き、嫁ぎ、子を産み、育て上げた。
もう夢など見ない――自分に言い聞かせることで、歯を食いしばるように耐えてきた。
大正から昭和をひたすら生き抜いた女性の一代記。
湧き上がる感動! 現代人に勇気を与える傑作!

小樽での子守奉公で初めて都会の暮らしに触れたとわは知床に戻り、

森のなかでアイヌの青年と偶然再会する。

しかし彼への恋心は胸に秘めたまま嫁ぎ、母となる。

やがて戦争の足音が……。

まだ遠くない時代に、厳しくも美しい自然とともに生きてきた人の営みを鮮烈に描き出した感動巨編。」

 

素晴らしかったです。

 

九州の人間なので,知床の自然の厳しさなどは,想像するしかないのですが

乃南さんは,まるで匂いさえ感じられるように克明に描いていきます。

人物描写も素晴らしく,リアルで,しかもユーモアもあり,

主人公とともに生きているような気持ちになります。

そして,時代の空気も伝わってきます。

ページをめくる手が止まらず,上巻を読んだら,夜中でも本屋に走りたいくらいでした。

 

昭和一ケタ生まれの実母に薦めたら(下巻は特に同時代を生きた女性として)夢中になって読んでおりました。

 

実家で母とコーヒーを飲みながら,あの場面がこうだったね,あの兄嫁さんは○○さんみたいだね。と語り合うことも出来ました。

 

地のはてから(上) (講談社文庫)/講談社
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