ANNA (GO TO HIM ) : アンナ

 

 WRITTEN BY ALEXANDER


 

日本で最後の編集盤となった「ビートルズ NO.5」

このアルバムもA面3曲目 1965年5月発売。


 

ファースト・アルバム「PLEASE PLEASE ME」

A面3曲目に収録のロッカ・バラード。

作者は黒人アーティストのアーサー・アレキサンダー。

 

THE ROLLING STONESも彼の「YOU BETTER MOVE ON」をカバーしている。

どちらも、似たリズムパターンでストーンズはライブでも良く取り上げたが

ビートルズは初期のBBCでのライブで披露しただけかもしれない。

 

前回の「BABY IT'S YOU」のところでも書いたが、

ジョン・レノンのヴォーカルの魅力が堪能できる名曲だ。

 

この曲の録音というか空気は、乾いたような、濡れたような

当時のロンドンの空気をパッケージしたように思える。

これから、ロンドンから文化が発していくエネルギーがグッとたまっていくような・・・。

 

当時22歳のジョンが、ティーンエイジャーををノックアウトするのは

充分すぎるほどのヴォーカル力で何度聴いても魅力の虜になってしまう。

 

ポールとジョージのコーラスも出すぎず、抑えすぎずのバランスがいい。

リンゴのドラムは3年後の「IN MY LIFE」に発展していくリズムパターン。

 

ファースト・アルバム最長の2分59秒に魅力がたっぷりだ。

 

ジョン・レノンが1980年に亡くなった直後

渋谷陽一のラジオ番組で、60分ビートルズとソロの曲をかけた時の

セレクトされた1曲で、ラジオから流れてきた時

泣けて泣けてしょうがなかった。

 

個人的には心の中に刷り込まれた曲のひとつになった。