住居地域にある4車線の幹線道路を横断する老朽化した場所打ち鉄筋コンクリートボックスカルバート(内空幅1.8m*内空高1.8m、土被り1.2m)を撤去し、プレキャストボックスカルバート(内空幅2.5m×内空高2,0m)に更新する工事の施工計画を策定することとなった。この業務を担当責任者として進めるにあたり、下記の内容について記述せよ。

なお、施工方法は開削工法とし、道路の車線規制は夜間のみ可能、カルバートは農業用排水及び雨水排水を兼ねた行政が管理する施設である。

(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)留意すべき点、工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。

(3)業務を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

 

1.調査、検討すべき事項

(1)施工時の労働安全対策

 本工事の施工条件は夜間かつ開削工法である。

 そのため、作業エリアの明るさ、照明設置条件、地盤の地質条件、地下水位を調査し、安全な施工に向けた照明設置対策、作業員の墜落・転落防止に向けた土留め対策、第3者被害防止対策を検討する。

(2)周辺環境対策

 本工事は住居地域にある4車線の幹線横断上の工事である。そのため、騒音、振動、交通量、周辺家屋のそれぞれの現状と許容可能な程度を調査する。

調査結果を踏まえ、防音壁、防音シートの設置などの騒音対策、重機のアイドリングストップ等の振動対策、迂回路案内などの通行止めによる影響緩和策、矢板設置等による周辺家屋等への被害防止策を検討する。

2.業務を進める手順

手順1:事前調査

 上記1の内容を事前調査し、調査結果を整理する。埋設物の位置、名称、規格も調査をする。

 近隣に家屋等がある場合は、工損調査(事前)も行っておく。

手順2:施工計画(案)作成

 取壊し工、開削工、土留め工、据付工、埋戻し工、舗装工などの工程表や、埋戻しした地盤の締固めによる品質管理、土留めによる安全管理などを施工計画としてとりまとめる。

 既設構造物取壊しは、限られた時間で作業を進めるため、現地では大割りして、仮置き場へ搬出して、仮置き場で小割り作業をするよう現地での時間の使い方を工夫する。

手順3:施工計画(案)説明及び意見反映

 施工計画(案)は関係者に共有・説明し、意見は計画に反映する。

 AR,VRを用いた視覚効果で、分かりやすく施工計画を伝えることで、施工計画の精度を高める。

3.関係者との調整方策

 農業用水利用者は農作期に農業用水が利用できない場合、苦情が発生し、業務遂行が止まる。

 雨水排水責任者は梅雨時期に雨水排水機能が確保できない場合、苦情が発生し、業務遂行が止まる。

 一方で、開削工事の安全性を確保するため、土留め対策を丁寧に行うと工期を一定確保する必要がある。

 そこで、公衆の利益を最優先に施工計画において中庸案を示す。

 具体的には、農業利用、雨水排水の機能が低下しない時期での施工とする。

 場合によっては、工事期間中は、仮設の機能復旧を確保し排水用ポリエチレン管等を迂回し、機能確保をしたうえで、既設ボックスを撤去する。

                  以上

 

■自己評価

当たり前すぎることしか書けませんでした。

特に、関係者調整策の仮設での機能復旧は当たり前の気がします。

これでいいんだろうか…。

それとボックスの規格が大きくなるんですね。この部分にも触れるべきなんだろうなと思いつつ、どう配慮すればよいか分からず、放置プレーになりました。