生コン運搬の概要と実施時の留意点を説明せよ。

 

■回答

1.概要

生コン運搬とは、製造地点である生コン工場から工事現場における打ち込み箇所(荷下ろし地点)までの運搬である。

運搬可能時間は1.5時間以内である。(JIS規格)

現場内のコンクリートの運搬は、バケット、シュート、ポンプ車による打設が一般的である。

ポンプ車の選定は、現場条件により圧送負荷を求め、それより性能が良いポンプ車を選定する。

 

2.実施時の留意点

・時間経過により、スランプ値低下、空気量の変化するため、特に気温が高い場合は、遅延形の混和材を使用する。

・生コンはアジテータ車で運搬する。

・アジテータ車は、荷下ろしが容易で、運搬中の材料分離が生じにくく、スランプや空気量等の変化が小さい方法によらなければならない。

・運搬時間は、外気温が25℃以下の時で2時間以内、25℃を超える時で1.5時間以内を標準とする。

・バケットによる運搬は、高層ビルの打設も可能で、生コンの材料分離を抑制できるが、ポンプ車の打設に比べ時間がかかる。

・シュートによる運搬は、縦シュートの使用を原則とし、斜めシュートを使用する場合は、水平:鉛直=2:1以上の勾配を設ける。

・一般車(ネコ)による打設は、機械や重機が設置できない場所に適しているが、運搬時の振動によりコンクリートの材料分離の可能性があるため、運搬経路はなるだけ平な状態にし、運搬距離は50~100m以下を目安とする。

・先送りモルタルは本体の生コンよりW/Cが低いものを使用し、原則として高枠内には打込まない。

 

■自己評価

コンクリートは毎回のように出ています。

それほど種類は多いわけでもないのに、よく出題されるので、効果的です。

運搬時間を1.5時間以内となる生コン工場、運搬ルートの選定などは、コンクリート系の問題であれば、毎回記載できそうです。