「建設キャリアアップシステム」について、導入の目的とシステムの概要を説明せよ。また、技能者と事業者の各々にとってのメリットを説明せよ。

 

■回答

1.導入目的とシステム概要

(1)導入目的:

 建設業は、キツイ、汚い、危険の3Kのイメージが残っており、技能者の確保が課題である。技能者は、現場毎での雇用も多く、経験や能力を適正に評価されにくく、キャリアパスを見通した働き方が困難。

そこで、技能者の経験、能力、資格などを見える化し、技能者の客観的評価に基づき、適正な処遇を図る。

(2)システム概要:

 技能者が個人の登録を行う。内容は、個人情報、職種、保有資格、社会保険加入状況、健康診断受診履歴など。これらの情報をICカードに記録。

 事業者は、事業者登録、現場登録施工体制登録などを行う。各現場では技能者がICカードをカードリーダーで読み取り、就労実績が記録。評価基準は4段階で、カードの色で識別。

2.メリット

(1)技能者:

 現場経験や保有資格が正当に評価され、賃金処遇に反映。転職時や復職時に過去の経験を客観的に証明でき、将来を見通したキャリアパスも可能。

(2)事業者:

 自社の技能者能力を客観的にPRでき、受注機会の確保できる、安全書類、新規入場時の書類、建退共印紙貼り付け等を電子データで取扱い、省力化。

 

■自己評価

 担い手不足関係の必須問題、選択Ⅲでも使えそうなネタです。

 4つの項目(導入目的、システム概要、技能者メリット、事業者メリット)があり、それぞれの分量のバランスも大事ですね。

 

■キーワード

経験、資格、キャリアパス、見える化、処遇改善、個人登録、個人情報、職種、保有資格、社会保険加入状況、健康診断受診履歴、ICカード、カードリーダー、4段階、転職時、復職時、処遇、電子データ、省力化