特別なにかをしたわけではなかった。
そこまですごいことをしたつもりじゃなかったのに、
「…やぁー、ありがとうあや。もう、本当、ありがとう」
って、泣きそうになったともくんが、恥ずかしがって私に背を向けた。
「ここ一年間くらい泣いてない」と言い張るともくんの目に涙がたまってしまうくらい、
きっと追い込まれていたんだね。
私はともくんの就活を応援する言葉を、できるだけいっぱいかけている。
ともくんはそのたび「ありがとう」って言ってくれるけど、
私の気持ちが本当に上手に伝わっているのかどうか判断するのにひとつ何か欠けている気がしていた。
「ありがとう」といわれるために、励ましているわけではないし、
「大好きだぁ」って改めて思ってもらうために優しくしてるわけではないけれど、
泣きそうになってたともくんが、愛しくて愛しくて仕方なかった。
昨日ともくんはすぐに寝てしまって、
私は夜な夜なまたくだらない手紙を描いて寝た。
朝はともくんが1時間くらい早く起きた。
ともくんがつくってくれたスパゲッティを朝ごはんにたべて、同じ部屋の中で仲良く別々なことをした。
ともくんは今日の最終便でまた東京に行くから、
その準備に追われていて、
私は私で音楽きいたり漫画読んだり、昼に2時間くらい昼寝したりしてた。
私が眠ってる間、ともくんは部屋の中に流れてた曲を、ゆったりした洋楽に変えて、
眠りを妨げないようにしてくれてた。
私の行動は、もしかしたらあまりに楽天的に映ってしまうんじゃないかと思うことがしばしば。
どんなにともくんが大変でも、
隣で楽しそうに笑うスタンスは崩せない。
一緒になっておちこんだりとか、そんなことは絶対しないって決めてる。
先生と付き合ってたとき、採用試験で悩む彼の横で、
癒し系と称してニコニコ笑ってたら、
「なんにも考えてないお気楽なだめな子」
と思われて、よくケンカになってた。
だからこのスタンスがいいのか悪いのかわかんなかったんだけど、
どうやらともくんにはとてもいいようだ。
私ができることなんて、
根拠も無い「絶対大丈夫!」っていう自信をぶつけることや、
「そこがだめだったなら、そこはともくんに合って無かったってことなんだよ」って言って後悔を和らげることや、
「がんばれー」て応援するくだらない絵を描いたり、
食器洗ったりゴミ捨てたり、
ともくんに甘えたり、眠ったり、それだけだ。
一緒にいるだけで癒されると、彼が言ってくれるなら、
私はなんぼだって一緒にいる。
今日、ともくんがパソコンに向かってる間、
私は自分のi-podで昔よくきいてたコブクロの「光の誓いが聴こえた日」をききながら漫画読んでた。
この曲はすごくいい曲で、私も受験の最中これ聴いてはジーンとしてたんだけど。
サビの、
「さぁ、君を照らし出す光よ消えないと、今ここで誓ってゆけ」
て部分がすごく好きで、そこの部分の歌詞を紙に書いて、
私のキャラクターの「たまごくん」を描いてともくんに見せた。
そんで、無理やり耳にイヤホンつけてこの曲聴いてもらった。
聴き終わったともくんは、私にi-pod返すなり、
背中向けちゃって、
「泣きそうになった」
って恥ずかしそうに言った。
正直コブクロの力なんだけど。
だけどともくんすごくやる気だしてくれたみたいで、
そういうわかりやすいところすごく好きなんだぁ。
そのあとも、
私が今まで書いた手紙や絵や撮ったプリクラが、びっしりつまったファイルを差し出して、
「これ今までアヤがくれたやつだよ」
って笑ってた。
付き合う前、本当に全然付き合うなんて予測できなかったくらい前、
私があげた手紙が入ってたよー。
「誕生日の日にちが遅かったほうが早かったほうにチーズケーキ買ってあげる」
っていうむちゃくちゃな約束をしたことがあった。
メールしはじめてすぐ。
付き合う3ヶ月くらい前。
結果的に5日違いで私のほうが誕生日早くて、
約束どおりケーキ買っといてくれたともくんに、
私は手紙を書いた。
「DEARおっくん」
てなってて、今と全然ちがう呼び方。笑
そんなものまでとってあるんだねー。
今までかいてきたすんごい小さいメモ切れとかも入ってた。
一個一個読み返して、
「なんかこれみても泣きそうになる」
ていうともくんが可愛すぎる。
無性に好きで好きで仕方ない。
昨日、こんなこというのも変だけど、
寝返りをうったともくんにぎゅってされながら、
「私のバイト先には女の人が多いけど、
一体その中の何人くらいの女の人が、
今彼氏にこんなふうにずっとぎゅうってしてもらってるだろう」
って考えてみた。
答えなんてでるはずもないからすぐに寝てしまったけど。
可愛がられて大事にされて、
全ての欲求を満たしてもらえて、
人生であと何回くらい、
今みたいな幸せを感じれるだろう。
この年で、子供に戻ることなんてできないし、親の前でも甘えれない。
だけど私はともくんで、
パパにぶつけれなかった全ての甘えを達成できている。
こんないいひと、もうどこ探したっていないって言い切れるようになった。
もしかしたら探せばいるのかもしれないけど笑、
探す気力も起こらないくらい今私は生きていて幸せ。
件名 : ありがとう!!
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本文 : 本当に本当にありがとう!
すげー勇気付けられたし、実はさっき
家で泣きそうになったんだよ(笑)
ちゃっちゃとやっつけて早く帰るからね。
めちゃめちゃ愛してます!!
今までいろんな恋愛してきて、
いろんな愛しいって感情を味わってきた。
寝顔を見れば髪をなでてあげたくなるし、
冷たくされれば泣きたくなった。
大人になって、それなりに距離のとりかたを覚えたような気でいたけれど、
もう完全にどっぷりとつかりこんでしまったから、
いなくなられたらきっと胸をえぐりとっれたような感覚に陥っちゃうんだろうな。
最近、バカみたいに好きでバカみたい。笑