遠藤徹にはまる。
2016年2月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:969ページ
ナイス数:107ナイス
まんが パレスチナ問題 (講談社現代新書)の感想世界中で頻発しているテロ問題のことを知りたくて。マンガならなんとかなるかな?と読んでみるもやっぱ難しい。対立するそれぞれの関係とか、それ以前に名称とイメージが結びつかないなど。恥ずかしながら最後までパレスチナとはなんなのかはわからなかったし。ただ、中東のある国・地域では人が夢を持てないどころか、まともに暮らせず家族のために自爆テロを選んでいる実態はわかった。この本を読んで、少しだけ、この世界で起きていることに関心が持てた。また、他の本も読もう。
読了日:2月23日 著者:山井教雄
青春ラリアット!! (電撃文庫)の感想うーん、ちとしんどいかな。高校生3人組の青春ラブコメなんだけど、それぞれのキャラは立ってるし味のある脇役はいるし、多少強引だけど場面展開も悪くない。ありきたりだけどオチも悪くない。でもワクワク感がない。「いまは粗削りだけどどんどんよくなるかも!」って感じない。なぜか。ひとつは、テンポが悪いせい。会話と会話の合間、頻繁に挟まれる情景描写のせい。それは確かに必要なものかもしれない。読者により鮮明にイメージしてもらえるから。でも、せっかく軽いのりで弾んでいる会話がブチブチと千切られてしまう。もったいない(続く)
読了日:2月16日 著者:蝉川タカマル
壊れた少女を拾ったので (角川ホラー文庫)の感想ありふれた日常に、当たり前のようにある狂気。ごく自然と、溶け込むように存在する恐怖。遠藤徹の紡ぐ物語は、なんの気負いもてらいもなく僕らの心に食い込み心臓を引きちぎる。だって弁当を買うシーンで唐突に「渡されたのはくたびれた親父の首だった」って。書き出しで「高槻先生が生徒を食べていた」って。おかしいでしょ?狂ってるでしょ?w炊飯器との間に子どもができる?いきなり「明け方、壊れた少女を拾いました」っぞわぞわする。突然、桃色の霧に包まれる世界で死に向かう人々の風景を切り取る。どの物語も淡々と進んでいく(続く)
読了日:2月7日 著者:遠藤徹
姉飼 (角川ホラー文庫)の感想手に入れたので再読。2度目も傑作。「ジャングル・ジム」の主人公が、登場する詩人の詩を引用するシーン『色彩の河をゆっくりと流されてゆく』。どの物語も、極彩色に塗られ僕らはその流れにたゆたう。いや、違うな。河なんて生ぬるいものじゃない。それはごうごうと逆巻く渦。極彩色の渦巻き。僕らは飲み込まれ、溺れてゆく。そんな印象の短編たち。このテンションで今後も狂気の世界を描き殴って欲しい。
読了日:2月2日 著者:遠藤徹
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