【人は美しいか、醜いか】争うは本意ならねど【J特】 | そうでもなくない?

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争うは本意ならねど ドーピング冤罪を晴らした我那覇和樹と彼を支えた人々の美らゴール/木村元彦
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フロサポとしては遅ればせながら、恥ずかしながらやっと読了しました。


読んでよかった。
もちろん、その気持ちが強いです。しかし、それに勝るとも劣らないほど、辛い気持ちと怒りもわき上がりました。


この本は、最低のエゴイズムとゴミにも劣る虚栄心の犠牲になったサッカー選手の物語。主人公と著者がどれほど寛容な心を示そうと、前途洋々たる若者のサッカー人生を奈落の底に突き落とした所業は、到底許されるべきことではない。少なくとも、自分は許せない。
金や権力にまみれた老害とは、これほど醜いものなのか。身震いを禁じ得ない。
彼らとて、普段はよき先人なのかもしれない。サッカー界のために、尽くしてきたことだろう。孫の前では、きっと好好爺然としているのにちがいない。それだけに、同じサッカーを愛するものとして悲しまずにはいられない。


推察するに、発端は実に些細なことだったろう。
本人達にとっては、小さな砂粒が靴に紛れた程度の感覚。まさかそれが、世界中の注目を浴びるような大事件に発展するとは思いもよらなかっただろう。だが、力と自尊心・虚栄心にがんじがらめにされ、勇敢さをなくした干からびた精神では、そんなことすらわからなかったのだ。少し、ほんのわずかでも、がむしゃらにボールを追いかけてたあの頃を思い出せたなら、こんなことにはならなかった…。
心から残念に思う。


だが、彼らはこのような結末を迎えてもなお、自分に非はないと思っているのだろうな。


この本は、少年を含めた若い方に読んでいただきたい。そして、つまらぬ虚栄心がいかに醜いものなのか、他山の石としていただきたい。衝撃は大きかろう。目指す場所を見失うかもしれない。
しかし、大切なものはなにか、正しいことはなにかを見極め、前を向いて歩いて欲しい。君たちの場所を作るのは君たちなのだ。






※当ブログは個人の感想を綴っているものです。当書を読んで、別の感じ方をされる方もおられると思います。それでよいと思います。