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野洲高校。フロサポにはお馴染み、クスとユーダイの出身校です。クリエイティブでファンタスティックなサッカーは、サッカー好きなら誰もが魅了される野洲スタイル。バルセロナやなでしこジャパンにも通じるパスサッカー。僕のサッカーの師匠が野洲高校の大ファンで、ぜひと薦めてくれた。
当時監督だった山本氏の考え方や、全国を制覇した野洲スタイルの成り立ちはとても興味深かった。だが、欲を言えば、練習方法や指導方法、精神面のサポートなどが、具体的事例で掘り下げられるともっとよかった。
とはいえ、印象深い言葉も多く、サッカー好きなら読んで損はない。
ご希望ならばお貸しします(笑)
【印象に残った言葉】
「高校サッカー選手権が頂点だ、という考え方でサッカーを続け、また指導していては、十代から世界を見据えている国の選手たちには、いつまで経っても追いつけない。ましてや勝つことなんて、不可能だと思う」
「それよりも効くのは、実は小さな『よくできました』の積み重ね。できることを癖にしてしまうのだ」
「選手起用には、そういう誰が見てもわかるような、はっきりした基準を持つべき。感情に左右されていては、選手との間に信頼関係は生まれない」
「スピードや大きさという生まれつきの特性はどう頑張っても伸ばすのに限界があるけれど、技術は違う。身体能力は関係ない。練習すればするほど巧くなる。努力次第で磨くことができる」
「遊び心のあるプレーの数々は、その場の思いつきでやっているのではない。自分より速い相手、大きい相手に勝るために、美しいプレーで観客を魅了するために、努力して磨いた技術の賜物なのである」
「いいときばかりではないからこそ、いくら状況が変わっても、変わらないものを育てるのである。本質的に自分自身は変わらない。自分の中でのサッカーマンとしての決意は変わらない。だから、決して腐らない。一人ひとりの中に、そういう確固たるプライドを育むのだ」
「自分の生きる道を自分で探すという力は、何もサッカーだけではなく、社会に出るすべての人間に必要なものだ。一人ひとりがその力を持っている会社やチームこそが、本当の意味で『戦える集団』と言えるのではないだろうか」