【甘くみてましたすみません】ACL第5節 vs城南一和(H) | そうでもなくない?

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4月14日(水)花冷えの等々力競技場。
すでに3敗しもうあとがない川崎は、グループリーグ突破が確実となった城南一和をホームに迎えた。

結果は3-0。

危ない場面はいくつか見られたが、積極的なプレスと体を張ったゴール前の守備、GK川島のファインプレーで、勝利を掴みとった。
同リーグの北京国安がメルボルンと引き分けたため、次節の最終戦対北京国安に勝利すれば決勝トーナメントへと進出可能となった。

よーしっ!絶対勝つぞ!

しかし、勝敗の行方はもちろんだが、この日の注目は別なところにあった。中村憲剛の復活である。今季公式戦の初戦、ACLの対城南一和戦で下顎骨折という大きなケガを負った中村憲剛は、復帰まで約2ヶ月を必要とした。チームは憲剛不在の中、もっといえばジュニーニョや他の主要選手をけがで欠くなか奮闘を続け、ACLでは決勝トーナメント進出の可能性を残し、Jリーグでは首位に勝ち点1差の3位につけている。これは、稲本をはじめとする補強や若手の成長などチームの底上げに成功し、確実にタイトルを獲得できるチームになった証と言えるだろう。憲剛やジュニーニョがいなくても、戦力のダウンはほとんどない。そういうことだ。

…すんません。ちょっと憲剛をなめてました。

上記のとおり、僕は川崎というチームが、憲剛だけに頼っているとは思っていませんでした。もちろん一般の見解通り、憲剛が川崎フロンターレの王様でありコンダクターであることは認めています。ただし、憲剛の代わりは務まらないまでも、田坂や木村でチームの機能は充分に働く。そう思ってました。

しかし、その考えは昨夜の憲剛登場でがらっぴょ~ん!とどこかへ飛んでいきました。
後半21分、憲剛登場とともに、チームはその姿を変貌させました。例えていうなら、憲剛不在時は猛虎、憲剛が入ることによりスーパーウルトラグレート虎!に進化するのです。

冗談はさておき、憲剛が君臨するやいなやまずピッチ上の空気が、凛と張り詰めたように感じられました。満を持して登場した我らのプリンス。会場中に津波のような歓声が轟きました。にもかかわらず、冷気のようななにかが選手たちの間に流れました。
と同時に、まるで主を得た狩猟犬のように、FWの3人、レナ、黒津、登里が躍動し始めました。あたかも何かのスイッチが入ったように。
繰り返しますが、それまでも彼らのパフォーマンスは素晴らしいものだったと思います。しかしなお、それを超える一つ上のレベルで彼らは動き始めました。ダイレクトパスをつないで敵陣に攻め込むシーンが、それを象徴しています。一本のパスで、敵ラインの裏を脅かすシーンがどれだけ増えたか。誰の目にも明らかです。
彼の振るタクトによって、川崎フロンターレは進化したのです。いや、その表現では生ぬるい。進化ではなく、神化したと言ってもよいのではないでしょうか。

ちょっと言いすぎです得意げ

とまあ、素人レベルの僕の目にもわかるくらい、チームが変わったんですね。俗な言い方をすれば「活が入った」ような感じです。

「川崎は中村憲剛のチーム」

そんな言われ方をされることもあります。僕は、それが嫌いでした。確かに、憲剛はチームの中心選手であり、現日本代表で活躍もしています。選手のレベルで言えば、ワンランク上でしょう。
しかしご存知の通り、サッカーはただひとりの選手がうまければ勝てるというものではありません。11人が連動して、チームとしての強さとなるのです。

稲本?まあ確かにうまいよね。代表だし長いこと海外でやってたし。でも、チームにフィットするかでしょ?大切なのは。ラストピース?ただのピースでしょ?

憲剛が離脱?まあ確かに痛いよね。でも、いまは若手の成長著しいからさ。誰が出たって結果は残せるでしょ?田坂だってキャンプ中はどの選手よりもいいパフォーマンスだったらしいし、木村のコーナーキックすごいよ?登里はマークふたりついてたってセンタリング上げるよ。心配ないって。

すんません。ふたりのことを甘くみてました。
イナのフィット力とボール奪取力をはじめとするサッカー力は、もう本当に素晴らしいです。
憲剛にいたっては、もはや神です。神様仏様憲剛様です。あなたがサポを煽ったとき、涙が出ました。憲剛様、これからもよろしくお願いします!

さて、結論にはいりましょう。2010年の川崎フロンターレ。歴史上最も強いチームだと、そう断言できます。最もタイトルに近いチームだと。そう言っても過言ではないでしょう。
マリノスにちんちんにされたときは、そりゃあがっかりしましたよ。でもね、すぐに開き直って(?)修正してきたじゃないですか。高い位置からのプレス&ショートカウンター。それが今年のフロンターレ。でも、時にはそれをあっさりと放棄し、昨年数々の修羅場をくぐり抜けてきた守備ブロックを形成する。この自由度の高さ。ここが素晴らしい。期待が持てるってものです。

リーグはまだまだ始まったばかり。ACLもチャンスが舞い降りてきました。ナビスコ杯では、忘れ物を取りに行かなければならない。毎年こける天皇杯も、今年こそは。
夢は大きく、そして大きな夢を見ることができる、見せてくれるチーム、川崎フロンターレ。しっかりサポートしていきましょう。こんなに楽しませてくれるんだもの。大切にしなくちゃね♪

さあ、行こう!ファイト川崎フロンターレ!
とりあえず浦和戦だッ!

※記事の前半はうまいこと専門誌の記事みたいに書けたのに、後半はいつも通りグダグダいなっちゃったべーっだ!