今日、親切をふたつ、しました。
その1
東中野駅の階段にて。
ふと目をやると、前を小走りに昇っていたおっちゃんの、
左足の靴ひもがほどけていました。
おっちゃんは急いでいるのか、まったく気付いていない様子。
両手に荷物をぶら下げていて、
もしこのまま右足で靴ひもを踏んずけたら大変なことに。
僕はすかさず小走りで駆け寄り、肩をぽんぽんと叩き、
同時に「靴ひもほどけてますよ」と声をかけました。
おっちゃん、驚いた顔でふりむいたのですが、僕の言葉を聞くと
「あ、すみません」とぺこり。
改札抜けたあと、ひもを結び直してました。
うん、よかった。
その2
同じく、東中野駅改札前公衆電話にて。
3台並ぶうちの左側で、お客様に電話しようと受話器を上げかけた時。
ひとつはさんだ右側の電話機の方から声がしました。
「ねえねえ、紙もってない?なんにも書いてないやつ」
見ると、私立小学校の制服を着た1年生くらいの女の子が、
受話器をにぎったまま友達に声をかけています。
もう片方の手には、なにやら鉛筆で書かれたメモが。
どうやら、書くところが無くなってしまった模様。
「もうないよー」と言いながら、友達はランドセルを探ります。
が、やっぱりない様子。
見かねて声をかけました。
「紙が欲しいの?ちょっと待ってて」
急いでシステム手帳の留め金を外します。
留め金を丁寧に外したのは、ビリっと勢いよく破くと
ビビって引かれてしまうと思ったからです。
「ちょっと待っててね」
もう一度言って紙を外し、女の子に手渡しました。
女の子は、最初は怪しいおじさんを見る目付きでしたが、
僕の精一杯の笑顔(ややひきつり気味)に安心したのか、
紙を受け取り、「ありがとう」と控えめな笑顔で応えました。
そして、用事をすませて友達と連れだって帰る間際、
もう一度「どうもありがと」と、今度は満面の笑顔で言ってくれました。
いえ、別にいい人ぶるつもりはないんですよ。
ただ、いいことするとみんなが幸せになるなあ、と思ったものですから。
僕も人に親切にされたら、「ありがとう」と臆面なく言えるようがんばります。
人に親切するのは、単純に気持ちいいから。
それだけ。
親切な青鬼くん
親切なクムジャさん