浪人が決定した時


あれほど悔しい思いをしたのに


あれほど

早くから勉強しておけば良かったと

後悔したはずなのに


喉元過ぎれば

熱さを忘れる


昨年3浪で旧帝大医学科に合格した子を持つ

職場の同僚曰く


これは1浪だろうが

2浪だろうが

3浪だろうが

あるんよね


ロケットスタートを切って1年間走り抜くって

あれほど誓ったはずなのに


その気持ちを忘れてしまうんよ


特に5月のゴールデンウィークあたりから


模試がピタリと無くなる6月にかけて


張り詰めていた緊張の糸がプツリと切れて


多くの浪人生は

モチベーションが維持できなくなる


そこから7月に入り

気持ちを切り替えられる場合はまだ良いが


一度切れた緊張の糸をもう一度張り詰めるには


1ヶ月


いや、数ヶ月以上かかることもある


一方この頃の現役生は


部活を引退するなどして


これまで十分に勉強時間を

確保できなかった焦燥感から


フルスロットルで受験勉強を始め


凄まじい集中力と


怖いもの知らずの勢いを引っ提げて


本番まで一気に駆け上がってくる


油断していた浪人生は

10月から1月にかけて

勢いのある現役生に一気に追い抜かされる



浪人後に油断せずにコツコツと

努力を積み上げてきた浪人生は

秋の冠模試でA判定を維持するができる



が、


これもまた絶対的な安心にはならない現実



冠実践模試で

冊子掲載された浪人生が落ちる


このような

本番でのどんでん返しは

毎年必ずどこかで起きている


そして


志望校のレベルが高ければ高いほど


その傾向は顕著に現れる


ポテンシャルの高い現役生の追い上げが

前提条件としてある中で


浪人生がゆえに感じる

本番の独特の緊張感とプレッシャー


本番試験で得意科目が難化し

模試で取ったことのないような

低い点数を叩き出してしまう


志望校の倍率が跳ね上がり

例年にない高得点勝負になる


などなど


本番の入試のその時まで


何が起きるかわからない


あるいは


浪人生がゆえの

譲れないプライド


が、時として適切な判断を狂わせる


難関大学を狙う多くの浪人生は

現役の時よりもさらに高みを目指し

努力を重ねてきている


浪人したのにこの大学か

と他人に思われたく無い


あるいは


ランクを落とした出願は

自分自身が一生後悔する


という感情が

出願先決定に影響を与えてくる


厄介なことに人間の感情というのは


それほど単純でもなく


また落ちたらどうしよう


倍率が上がったらどうしよう


やっぱり難易度のランクを落として

出願したら良かったか


など


悩みに悩んで決めたはずの出願も


日にち単位で感情が行ったり来たりして


全く落ち着かない


その感情の揺れは


受験生本人よりも


それを見守る親の方に激しくやってくる


そして前を向いている受験生の

やる気を下げるような

要らぬ言葉を浴びせてしまうのだ



人生に幸せの正解がないように


どのような大学受験が正解なのか

という答えはない


日本の難関大学に入るために 


すでに答えのある正解を


素早く求めることを強いられてきた受験生


そして


それと同じような教育を受けてきた


我々親世代


このような

正解のない答えに向き合うことは

元来苦手なのではないだろうか


受験は結果が全てということは

言うまでも無いが


人生はその先々まで続く長い物語だ


2浪の息子と現役生の娘


2人の受験生を支える親として


ネガティブケイパビリティ


これを鍛える一年にしたい


この本を読みながら

昨日はそんな事を考えていた↓↓