君だって


いつか必ずその道をひとりで歩くんだよ。


ギリギリまでイヤイヤいうかも知れないし


あっさり覚悟を決めるかも知れないし


そんなことはわからないんだけど、


心配することはない。


最後のコンマ1秒だろうと、


誰でも必ず、その道をひとりで歩くんだ。


そしたらね、


君の歩いた道に足元から花が咲き始める。


そりゃあもう、美しくて眩しいんだ。


だけどね、


その光景を君が見ることは決してない。


だって、もうその時には目が見えなくなっているからね。


花の香りも嗅げないし、花びらに触れることもできない。


他の感覚だって溶けてしまっているからね。


だけど、感じるんだ。


強烈な祝福を。


あ!っていうのが精一杯な祝福を。


コンマ1秒でも心配ないよ。


時間も溶けてしまっているからね。


10年だろうが、コンマ1秒だろうが


違わない世界。




必ずその道をひとりで行くんだよ。


もともとひとりで決めてやってきたんだから


どうということはない。



それは鼓動のようなものだから、


始まりは終わりで、
終わりは始まりなのだから。


すでに経験済みだけど、
忘れてしまってるだけなんだ。

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