映画「ナポレオン」を観るのに、フランス革命のあたりを知りたくてこのフランス史を読みましたが、私が興味深かったのはやっぱり近代になってからで、この本は過去から現代までの流れがとても分かりやすかったです。

(今回も長文です)

 

第一次世界大戦から第二次世界大戦当時の出来事。

戦争を知らない世代ですが知らない方がいいと前は思っていましたが、今では戦争は過去ではなくなってしまい、あまりの悲惨さと、無情さに、そこに救いを見つけたく、映画を観たり、本を読んだりすることが多くなりました。

 

その中でこの1冊は読んですごく良かった。

「教養としてのフランス史の読み方」著者 福利憲彦 

 

この人の本を読みながら、ここ数ヶ月の間に私が観た映画を思い出しながら、照らし合わせながら、読み進みました。

 

第一次世界大戦中のフランス、当初この戦争はフランスもドイツもお互いが防御戦だと思っていて戦地へ送り出す家族たちも、戦争はすぐ終わると思っていて、しかしこの塹壕戦、映画「西部戦線異常なし」にも描かれているようで(まだ見ていません)

 

フランス軍の塹壕とドイツ軍の塹壕の距離は近く、相手の声が聞え、最初のクリスマスには互いに聖夜を祝いエールを交換。

このように始まった戦争ですが、のちに攻撃した方が命を落とす、例えるとゲームセンターのモグラたたきを私はイメージしたのですが、(こんなイメージですみませんショボーン)ざんごうに隠れていて、顔を出した方が相手に打たれる。

よって膠着状態がずっと続き、翌年から激しい戦闘になり、長期に渡り両軍に多大な犠牲者が出たと言う悲惨な戦争に。

 

この戦争によりフランスが動員した兵士は約800万人。それに植民地から45万人も参戦。そのうち死者が140万人。

出征した兵士の1/6が亡くなっていて、その戦死者の4割が農民。それにより、フランスはのちに深刻な人口そのものが当然労働人口も不足します。経済に影響がでるほど。

悲しいです。戦いに慣れていない農民が戦地で戦っていたこと。現代に置き換えると、やるせなく、私たちに今それが出来るだろうか?と歴史を振り返ると、悲劇な現実が多すぎます。

 

そして第一次世界大戦が終わり、2度とこのような事が起こらないように「ベルサイユ条約」が調印されています。

 

移民問題も。戦争によって、植民地からきた外国人が、その後定住し生まれた子供の国籍問題など、フランスの映画には学校をテーマにした作品に、深刻な移民問題を取り上げたものが結構あり、私のなぜ?が映画によって理解できました。


映画「12ヶ月の未来図」「スクールライフ パリの空の下で」「バッド・シード」(鑑賞済み)「バベルの学校」「奇跡の教室」「パリ20区、僕たちのクラス」(まだ観てません)

 

第一次世界大戦が終わった頃、ココシャネルの活動が!

コルセットの洋服から、身体のシルエットが美しくでる洋服が出来たりしています。

私たちのシャネルはこの時代から。(私はシャネル持っていませんけど口笛

映画「ココシャネル」は観ました。魅力的な女性。照れ

 

そしてふたたび、起こる戦争。第二次世界大戦。

ヒトラーはベルサイユ条約を無視して、勝手に軍事占領を始めてきます。フランスは第一次世界大戦を経験して宣戦布告はするも防衛戦を敷いただけで、半年の間、何もしないでいましたが、ドイツ軍が攻めてきてそれが映画「ダンケルク」でイギリス軍とフランス軍がダンケルク沖で、攻撃にあい、チャーチルの指示で民間の船舶も含めてたくさんの船で兵士が救出。

映画「ウィンストンチャーチル」「チャーチル ノルマンディーの決断」「激戦ダンケルク」

 

フランスパリは無抵抗の宣言し、降伏しています。映画「パリよ、永遠に」

しかしただ無抵抗だった訳ではなく、レジスタンスが活躍した事。抵抗運動をする民間人の集まりレジスタンス。

映画にもレジスタンスの活躍を描いた作品が色々ありました。映画「アーニャ、きっと来る」「沈黙のレジスタンス」これはポーランドを舞台にしていますが映画「ユダヤ人を救った動物園」どの作品にも、命がけで戦う民衆たち、レジスタンスの勇敢な姿が映画にありました。えーん

 

この内容を読んでいて、あ!、フランスはフランス革命の時も市民が民衆が起ち上がり、バスチーユ牢獄を襲撃し武器をもち戦っています。そして近代でも、民衆のレジスタンスがナチスドイツと戦っています。

読みながら、涙でてしまいました。フランス国民とはそういう人たちなんだと。えーん笑い泣き

 

その後フランスはムッソリーニのイタリアを攻め、イタリアが降参。その後にノルマンディーの上陸作戦でドイツが後退し。映画「ノルマンディー上陸作戦」(これもまだ見ていません。)

 

1945年5月にヒトラーが自殺し、”ヨーロッパでの”第二次世界大戦は終わっています。

ヒトラーの最後は映画「ヒトラー最期の12日間」

 

第二次世界大戦が終わったあと、フランスの植民地だったベトナムは独立するために、戦います。

ベトナムのホーチミンと言う土地の名前が、大統領の名前だったとは、私知りませんでした。

 

フランスのシャルルドゴール空港のドゴールとは、第一次世界大戦で活躍した軍人ドゴール、のちの大統領だったこともこの本で知りました。知らない事が多すぎの私です。知れて良かった~笑い泣き

 

その後、ヨーロッパ経済共同体(EEC)、EUへの加盟も、これに加盟する国同士の賛否にもフランスとイギリスの微妙な関係も、そしてトルコが望んでいるのに、なぜEUに加盟できないか土地の位置だけではなく宗教上の問題だったり、日本はそれほど宗教を中心にした生活や思想は多くはないけれどいかに他国が宗教の問題を抱えてきているかも。

 

そして第一次世界大戦当時のアメリカの動きにも、読んで初めて知った事、アメリカは当初、参戦しておらず武器の援助、戦費を貸し・支援をして、それによってアメリカは多額の利益を得ていた事。

 

しかしドイツが中立国に対して攻撃しないと宣言をしておきながら、のちにそれを撤回し、無差別無警告で戦争に支援していたアメリカの船舶への攻撃を続けた事で、のちのアメリカは第一次世界大戦に参戦した事もこの本で知る!びっくり

 

 

アメリカは常に自国でより、他国の事で行う戦争や、他国が戦地になって戦っているイメージが私にはあって、ベトナム戦争では戦地はベトナム。湾岸戦争も。イランイラク戦争も。兵士が戦地へ行く。。

 

それとイギリスが第一次世界大戦の戦いで、戦費の協力を条件にユダヤ人に、資金を提供してくれたらパレスチナにイスラエルを建国していいといいながらも、アラブ人にも、人員を貸してくれたらこの戦争に協力してくれたらパレスチナに住んでいいと、当時パレスチナを統治していたイギリスが両方にいい事を言った事で、今のパレスチナ問題に繋がっている事。

 

先日のニュースにも、国連のガザ地区への停戦を提案した際、アメリカは拒否権を、イギリスは棄権しています。

その棄権の意味が、もともとの原因はイギリスにあったから。過去を知ると、今のなぜ?が分かり(あくまでも私なりの解釈ですよ。本当のところはどうなんでしょう)って所ですけど。

 

あとイギリスの艦隊が強い事、ナポレオンが戦っていた時代でも、ナポレオンはイギリス艦隊に負けています。

ナポレオンが陸の戦いに強かった反面、海での戦いに弱かったと記述にありましたが、イギリス艦隊は強いのは島国だからでしょうか?そのあたりも、もっともっと過去を振り返ると、分かるのかもしれません。

 

本を読みながら、映画を観ながら、私のなぜ?どうして?はまだまだ続きます飛び出すハート

 

とてもとても分かりやすく、読み終えました。

今のニュースや映画や本をきっかけに、世界史ってこんなに面白かったんだ。と思うばかり。

 

非現実の世界ではなく、現実に起こっていた激動の時代に、悲しみだったり、喜びだったり、勇気だったりまるで違う過去と、今とを行ったり来たりして、そんな感動が世界史に詰まっていましたキューンキューン笑い泣き

 

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