you tube から注目して、Amazonに注文を出しておいた、鈴木俊隆『禅マインド ビギナーズ・マインド』(PHP)。
藤田一照さんの新訳だ。
ビギナーズというのが、禅の初心者への入門書というわけではない。
ビギナーには可能性があり、むしろエキスパート熟練者の方が、可能性が狭いというもので、常識とは反対のことを言っている。
初心を忘れるなの初心のこのことだ。
専門家、熟練者に優位があるというのが、実は逆だというのだ。
藤田さんは、まさにカウンターカルチャというけれど、あの資格社会のアメリカで、これを言っていたのだからすごいと評価している。
注目したのは、YouTubeの③にある質問者への解答だ。
ここには、「皆さんが修行しなければ、悟りがあり、真の修行があります」に端をはっした修行はするなという発言の真意であり、そこには自分の努力をしないという点にあるという事だ。自分がさとるのでもなく、自分から求めるものではないという事だ。ありていに言うと「向こうからやってくる」という事なのだ。
そこに、感心した。
そうだ、その通りだと。
文学だって同じことで、ミューズがやってこなくてははじまらない。
むこうからやってくるのだ。
努力で何とかなるという問題ではない。
ミューズがやってきてくれなくては、凡作に終わる。
やはり、ピンとアイデアが来るには自分ではなく、向こうからくるのだという事ではないか。
追記:注文しておいた本が届いたので、楽しみに読むことにする。