大阪市中央区にある、森の宮神社は、物部守屋の神社だそうです。
モリノミヤ→モリヤノミヤだというのです。
先日、所用でちかくのビルに出かけたのですが、その時早く着きすぎたので、お参りしていこうと境内に入って、張り紙を見つけました。
聖徳太子の建てた唯一の神社とありました。
聖徳太子というと仏教を導入しようとした人物とされています。その方がなぜ神社なんだろうと思ったのですが、むかし中沢新一の『大阪アースダイバー』(講談社)という本を読んだとき、そのようなことが書いてあったと思い出して、読み返してみました。
それによると、日本書紀では八尾の本拠地で、蘇我馬子と反物部の皇室連合軍に攻められ、弓で射殺されたことになっているのですが、じつはこの地まで逃げてきて、殺され首をとられたというのです。
モリヤの祟りをおそれて、四天王寺を建てようとしたのですが、キツツキの大群が押し寄せてきて、柱を壊してしまったそうです。そこで神社にかえたのだとしています。
四天王寺はもっと南の現在の位置に建てられたそうですが、この神社はむかしの日生球場の跡地、現在の「もりのみやキューズモール」のあたりだそうです。現在の森の宮神社はもうすこし東の位置にあります。
創建当時、大阪は上町大地という大阪湾にせり出した台地で、東も西も海でした。
(梶山彦太郎・市原実『大阪平野のおいたち』青木書店より)
ここまで逃げてきたというのは、対岸に渡るつもりだったのでしょうか?
わかりませんが、聖徳太子の創建というのを知って、なんだかそうかもしれないと思いました。