-2024年3月16日(土) その1-

 

 あっという間に1週間が過ぎてしまいましたが、先週の金曜日に聴きに行った高関先生&シティフィル演奏会のことを書いておきます。

 

 朝から雪が降り出して、道路にシャーベット状に積もり出したので、ノーマルタイヤの私の車では出かけることが出来ませんから、仕事も夜の東京行きも無理かな…と一旦は諦めたのですが、でも、8時過ぎにもう一度外を見てみたら、雪から雨に変わっていて、そうしたら、道路上のシャーベットもすぐに融けだしたので、仕事に遅れることなく出かけられましたし、予定の実験も終わることが出来たので、夜のオペラシティにも出かけることが出来ましたから、本当に良かったです。

 

 チケット完売とのことで、いつもの定期時よりもホワイエに人が溢れている感じですし、すごく賑やかな感じでした。

 

 高関先生のプレトークも最初から聴くことが出来ました。1曲目のシベリウスと2曲目のマーラーは、それぞれ、シベリウスの作曲技法がどんどん単純化に向かっている時期であり、逆にマーラーの方はどんどん複雑化する時期とのことで、その対比が楽しみになりました。シベリウスとマーラーが音楽について語り合った時のお話もあり、両者の交響曲に関する意見は全く合わなかったとのことで、それも興味深かったです。その会見のとき、マーラーは演奏会があり、そこで演奏されたのが交響曲5番だったとのことで、プログラム2曲の関連についてのお話も興味深かったです。

 

  シベリウスというとヴァイオリン協奏曲と「フィンランディア」 くらいしか馴染みのない私は、1曲目の交響詩「タピオラ」はたぶん初めて聴く曲でした。とても幻想的な素敵な曲で、波が寄せては返すような部分が印象に残っているのですが、プログラム解説によると、この曲はシベリウスがフィンランドの深い森とその国土をイメージして作曲されたものとのこと、深く暗い森の中を渡る風なのかもしれないと思いながら聴いていました。

 

 休憩挟んで2曲目のマーラー5番は、マーラーの中では人気曲のようですが、私はたぶん初めて聴きました。予習をする時間もなかったので、他の演奏と比較することも出来ませんし、楽譜や奏法の違いも分からないのですが、その場にある音楽に浸りながら、各所の楽器の妙技を味わいつつ、その展開を楽しんで聴きました。

 

 楽器の中では、冒頭のトランプペットとソリスト位置で演奏されたホルンは特に印象的で、カッコよかったです。ソロ位置のホルンとオケ中のホルンとの掛け合いのような部分も楽しかったです。

 私の座席位置からよく見えるチェロも印象的で素敵でしたし、全部は書き切れませんが、ぞれぞれのセクションの活躍がよく聞えてきて楽しかったです。全体としても、いつもながらにシティフィルの一所懸命な熱い演奏は、聴いていて嬉しい気持ちで聴きました。

 

 そして、曲が終わったら、客席中が熱狂していて、大拍手にブラボーいっぱい、私のすぐ通路挟んだ隣の方もブラボーの声をあげながら立って拍手されていて、そんな客席の様子に、私もさらに嬉しくなりました。高関先生とシティフィルが大人気で、こんなにたくさんの方々が喜んでおられる様子を一緒に体験出来て、すごく嬉しかったです。

 

 個人的には耳が不調だったので、オペラシティの今の前過ぎる席では、音の響きが私には大きすぎ、さらに、今回は、ソロ位置ホルンのラッパの先がちょうど私の方向を向いており、音が直撃するのがちょっと辛かったですが、でも、すごく上手で伸び伸びと素敵ば演奏でしたので、聴けて良かったです。

 

 来期からは、もっと後ろの席に移動しますし、上手寄りになりますので、今よりずっとバランスよく聞えると思いますし、曲目が聴きたい曲いっぱいなので、来期もとっても楽しみです。

 

 

○2024年3月8日(金)

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第368回定期演奏会

場所:東京オペラシティ コンサートホール

プレトーク:18:40

開演:19:00

指揮:高関健

コンサートマスター:新井英治

曲目:

シベリウス/交響詩「タピオラ」 作品112

マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調

 

↓朝の雪が信じられないくらいに、職場から帰宅する時は青空が広がっていました。