ー2024年1月28日(日) その2ー

 

 昨日の1つ目の用事は、シティフィルのティアラ定期演奏会鑑賞でした。

 

 夕方からの予定もあったので、体力温存のために、聴きに行くかどうかすごく迷いましたが、指揮が高関先生ですし、合唱で歌うときにいつも近くで見えているティンパニの目等さんソロで、珍しい曲を聴くことが出来ますし、頑張って行ってきました。

 

 そうしたら、これが本当に楽しくて、とっても幸せな気持ちになる演奏会だったので、頑張って行って本当に良かったです。

 

 演奏の前に、高関先生からいつものようにプレトークがありましたが、とても有益で楽しい内容でした。ティンパニ協奏曲は前半の2曲目なのですが、セッティングが大変なので、最初から舞台上に設置してあること、たくさんのマレットがあって、その並べ方も決まっていること等々の話も、あとで演奏を聴きながら納得でしたし、他の曲についての解説もとても興味深くて楽しかったです。

 「ドン・ファン」に関するベーム&ウィーンフィルの練習動画が残っており、ベームはシュトラウスが楽譜に書ききれなかったことを実現しようとしているとのこと、YouTubeで探して観てみようと思いましたし、カラヤンのレッスンの中でもそのような内容があり、先人たちの知見も生かしながら演奏されるとのことを伺って、聴くのが楽しみになりました。

 そして、最後の方で、高関先生が、「今日は皆さま、目的は一つかもしれませんが、他のプログラムも凝っていますので、楽しんで頂けますように。」という内容のことを仰って、会場に笑いが溢れていました。

 

 毎回、思いますが、シティフィルの聴衆は本当に雰囲気が良いです。純粋に音楽好きな人が本当に楽しみに聴きに来ている感じで、客席の居心地がとても良いです。温かくて穏やかで、それもシティフィル定期の魅力の一つです。

 

 さて、1曲目のモーツァルトは、ちゃんと3楽章まであるのにすごく短い曲でしたが、聴いていて心が躍るような、気持ちが明るくなる、とっても素敵な曲でした。モーツァルトの誕生日なので選ばれた曲とのことプレトークで仰ってました。

 

 そして、2曲目が、いよいよカーゲルのティンパニ協奏曲なのですが、もう始まりからしてビックリで、その奏法、音色、表現も多彩でビックリでした。マレットは何種類あったのでしょう。使い方、使う位置も様々、時には素手でも演奏され、途中、金属製のメガホンを使って声をティンパニに共鳴させたり、もう目が離せませんでした。

 もちろん、その間、オーケストラもとっても素敵な演奏をされているのですが、どうしても、またティンパニに注目してしまいます。

 そして、最後は猛烈なカデンツァのあと、一番のビックリ、奏者が頭からティンパニに突っ込んで演奏終了だったのですが、そのタイミングも音もバッチリ決まっていて、カッコよかったです。

 演奏終了後、目等さんはしばらくティンパニに突っ込んだままで、指揮の高関先生がティンパニのところまで寄っていって、救出?されてましたが、その部分もとっても楽しかったです。

 

 会場中からもオーケストラからも温かい大喜びの大拍手が湧き上がりました。本当に素晴らしかったです。珍しい曲をすごく楽しく観て聴くことが出来て、本当に本当に良かったです。

 

 休憩のあとは、R.シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」と「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」の2曲でした。どちらもとっても素敵で、すごく美しい部分には胸キュンになって、心惹かれて聴きました。

 

 これまで、R.シュトラウスは少しずつ聴いていて、「ドン・ファン」も聴いたことがあったのですが、まだ、すぐに曲を思い出せるほどには馴染んでいないようなので、これから、もっと聴いていければ良いなあと思っています。

 

 

 

 

○2024年1月27日(土)

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第76回ティアラこうとう定期演奏会

会場:ティアラこうとう大ホール

開演:15:00

指揮:高関健

ティンパニ:目等貴士

コンサートマスター:新井英治

曲目:

モーツァルト/交響曲第32番 ト長調 K.318

カーゲル/ティンパニとオーケストラのための協奏曲

R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」 作品20

R.シュトラウス/交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28