デンマークの売れっ子作家さんの作品。
「アルファベットハウス」
ユッシ・エーズラ・オールスン著
内容紹介
英国軍パイロットのブライアンとジェイムズはドイツ
上空で撃墜された。かろうじて脱出し傷病を負った
SS将校になりすますが、搬送先は精神病患者に
人体実験を施す通称「アルファベット・ハウス」だった。
そこに軍の財宝を着服した悪徳将校4人組が紛れ込み、
虐待が横行する。ブライアンだけが命がけの脱走に
成功するが、やむなく残したジェイムズのことが
気がかりだった。27年後、ジェイムズを探しに訪独した
ブライアンは、町の名士として偽名で暮らす悪徳将校
らを発見するが……。人気作家が描く友情と愛憎の物語。
これは、先日のミケランジェロ・プロジェクトと
ほぼ同じぐらいの時代の物語。
一緒に見ると興味深いものがあるかも。
撃墜され、追っ手から逃げるハラハラ感と、傷病兵が
送られる列車にのり、敵将校に成り変わるくだり
かなりの描写力で読ませる読ませる。
次の精神病院での息苦しくなるほどの痛ましい話。
何とか脱出して欲しい!こちらまで応援してしまう。
そして戦後の部。
2人の邂逅はあるのだろうか?
ドイツ語が分からない側からの話なので、後半で当時
わからなかった話の答え合わせが。
決して小難しい戦争小説ではない。どっちかというと
サスペンス。
大戦の歴史など知らなくても大丈夫。
最後までノンストップ。分量にたじろぐ必要なしでござる
特捜部Qシリーズで有名になった著者。
シリーズ読みもいってみるか~