先月に続けて、伊坂幸太郎。
「ジャイロスコープ」 伊坂幸太郎著
内容(「BOOK」データベースより)
助言あります。スーパーの駐車場にて“相談屋”を営む
稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。
人々のささいな相談事が、驚愕の結末に繋がる
「浜田青年ホントスカ」。
バスジャック事件の“もし、あの時…”を描く「if」。
謎の生物が暴れる野心作「ギア」。
洒脱な会話、軽快な文体、そして独特のユーモアが
詰まった七つの伊坂ワールド。
書下ろし短編「後ろの声がうるさい」収録。
「アイネクライネナハトムジーク」とはまた違ったテイストの
短編集。基本的に作品どうしにつながりはない。
不条理な話が続く中、「一人では無理がある」と「彗星さんたち」。
人情ものを間に挟むのは、なんかよかったな。
しょっぱいものやからい物の中に、甘いものを入れたら
口の中が楽しめるカンジ。
やられた!と思ったのは、最初の「浜田青年ホントスカ」。
詳しく言っちゃったら面白くな~い。
ちょとだけ言うとしたら、この作品は一瞬いいハナシか
と思うけど、ぜ~んぜん心温まるようなものじゃない。
裏返しになっちゃうぐらいのひどいどんでん返し(笑)
これは2度見するね(笑) でもそこが面白い。
最後の書き下ろし作品、「後ろの声がうるさい」
この短編集を編んでからの作品なので、他の作品が
ちょっとづつ絡んでいるのがミソ。
「アイネ・・・」より軽~く読めた作品集だ。